2006年10月
2006年10月29日
■全国行脚始まる
先週長崎で行われた九州会議はジュネーブ出張中の為、次長の皆さんに代ってもらったが今週は党青年局のブロック会議が続き大きな荷物でウロウロ。乗り継ぎの羽田空港の待合室が事務所代りだ。
四国ブロックは鳥取の米子で行われ、実にまじめに、熱心な会議が延々と続く。
鳥取から米子まで県内でも２時間以上がかかり、一方羽田までは１時間１０分。両市長が会うのは東京の方が便利という山陰地区の実態を聞けば道路整備の必要性も理解できる。総理を出した山口県も中川幹事長の広島県もメンバーだが今や、だからといって地元に特別なメリットをもたらす事ができない政治システムに皆も冷静だ。
翌日は羽田で乗り換え札幌へ飛ぶ。北海道東北ブロックの皆さんは、局の中央常任会議でも中心的役割を果たしていただいており、馴染みの皆さんも多い。東北は民主の小沢党首の影響もあり苦戦している岩手や、北海道は三位一体改革のあおりが随所に出て我党に対する風当たりは厳しい。夕張市の例を出し「国への依存体制を変えていかなければ地方の新しい時代は来ない。来年の地方統一選挙は３，３００の自治体が１，８２０まで減り、地方議員も７，０００人減る。真に日本の新しい形をつくる第一歩。今まで以上に地方議員の役割が高く求められる時代に入る。」と檄を飛ばした。中国も北海道・東北も私が地方議員出身である事に大きな期待と仲間から局長を出したというプライドでやる気満々なのがうれしい。「５２才、戦後生まれの初めての総裁の下、青年局の果たす役割は今までと違う」をキャッチフレーズに明日は東海ブロックで静岡、翌日は四国ブロックで徳島へ向う。地元には着替えを取りに帰るだけの滞在で中々皆さんにお会いできないが、是非支えてほしい。
残念なのは出張が多く本業の委員会はともかく、その前の理事会の欠席が多く迷惑をかけている。先輩達に相談したら青年局長在任中は党役員なので理事は辞任した方が良いという判断に至り総務委員会の理事を辞職した。他の理事の先生も理解はしてくれており、佐藤委員長は慰留をしてくれたが、緊張した与野党の攻防の場面で一人でもいない事が迷惑をかけてはならないだろう。もちろん一委員としてがんばる事は当然だ。
「いいよ、いいよ、それで。当面は局長に専念してくれるのが君の役目だと皆わかってるよ。ところで来週は沖縄へ行ってくれ！」容赦なく幹事長や組織本部長からの指示が飛ぶ。
四国ブロックは鳥取の米子で行われ、実にまじめに、熱心な会議が延々と続く。
鳥取から米子まで県内でも２時間以上がかかり、一方羽田までは１時間１０分。両市長が会うのは東京の方が便利という山陰地区の実態を聞けば道路整備の必要性も理解できる。総理を出した山口県も中川幹事長の広島県もメンバーだが今や、だからといって地元に特別なメリットをもたらす事ができない政治システムに皆も冷静だ。
翌日は羽田で乗り換え札幌へ飛ぶ。北海道東北ブロックの皆さんは、局の中央常任会議でも中心的役割を果たしていただいており、馴染みの皆さんも多い。東北は民主の小沢党首の影響もあり苦戦している岩手や、北海道は三位一体改革のあおりが随所に出て我党に対する風当たりは厳しい。夕張市の例を出し「国への依存体制を変えていかなければ地方の新しい時代は来ない。来年の地方統一選挙は３，３００の自治体が１，８２０まで減り、地方議員も７，０００人減る。真に日本の新しい形をつくる第一歩。今まで以上に地方議員の役割が高く求められる時代に入る。」と檄を飛ばした。中国も北海道・東北も私が地方議員出身である事に大きな期待と仲間から局長を出したというプライドでやる気満々なのがうれしい。「５２才、戦後生まれの初めての総裁の下、青年局の果たす役割は今までと違う」をキャッチフレーズに明日は東海ブロックで静岡、翌日は四国ブロックで徳島へ向う。地元には着替えを取りに帰るだけの滞在で中々皆さんにお会いできないが、是非支えてほしい。
残念なのは出張が多く本業の委員会はともかく、その前の理事会の欠席が多く迷惑をかけている。先輩達に相談したら青年局長在任中は党役員なので理事は辞任した方が良いという判断に至り総務委員会の理事を辞職した。他の理事の先生も理解はしてくれており、佐藤委員長は慰留をしてくれたが、緊張した与野党の攻防の場面で一人でもいない事が迷惑をかけてはならないだろう。もちろん一委員としてがんばる事は当然だ。
「いいよ、いいよ、それで。当面は局長に専念してくれるのが君の役目だと皆わかってるよ。ところで来週は沖縄へ行ってくれ！」容赦なく幹事長や組織本部長からの指示が飛ぶ。
hagiuda1 at 15:41｜Permalink│
2006年10月22日
■ジュネーブIPU会議 報告
＜第1日目＞
青年局長就任と同時に派遣要請を受けた第１１５回ＩＰＵ（Inter Parliamentary Conference Union＝列国議会同盟 設立1889年）会議出席の為、スイスのジュネーブに向った。加盟１４６ヶ国の議会代表が年２回集まり世界平和に関する様々な継続案件や時局の問題を討議する権威ある会議だ。とりわけ国連と呼応した問題が多く、普段は粛々と進む会議も今回だけは我国が「北朝鮮による核実験声明と核不拡散体制の強化」を緊急追加議題に動議提案した為、緊張が高まり、注目が集まっている。
元々、民主主義及び人権に関する第3委員会で行方不明者をテーマに「拉致問題」について発言する予定の私は、直前まで官邸や外務省と文言調整を行い、国連安保理での決議が充分に納得できる内容で採択された場合と、そうでない場合の２種類の原稿を用意し出発を迎えた。
一行は玉沢徳一郎先生(自民)を団長とした7名で、我党からは同期の葉梨先生と参院から岡田(広)先生の４名が参加した。ここＩＰＵでも我国は最大のスポンサー国で執行委員席を有しており、玉沢団長は２日前から現地入りし舞台づくりに奔走している。例えば、クーデターで議会機能が停止しているが、国王の指示でジュネーブ入りしているタイの代表の参加を我国は支持しているが認められず、逆に議会などない北朝鮮の代表団が参加を認められている。1991年ピョンヤンで会議を開催した事に抗議し、以来アメリカは参加をしていない。もちろん台湾は加盟も認められていない。ここでも中国の影響力が大きく影を落とす。我国は支持票を一票失うばかりか必ず反対する当事国を入れた面倒な構図になった。
成田を１１：１０に発ちパリを経由して２０：１０に無事ジュネーブ着。着がえる間もなく日本時間では翌日の４：００にあたる２１：００から明日以降の打合せ会議がもたれた。玉沢団長の先乗りのご努力が報告されたが、日本の動議以外にアルジェリアから「中東の安定」、イランとヨルダンからそれぞれ「レバノン復興問題」の計４本が提出された。IPUの規定により�ゞ杁浹賃蠅蓮�1会議1議題」��投票総数の2/3の支持�Ｊ�数あるときは得票数を優先、唯一の議題となるための上程には２／３の同意が必要な為、明日は各国への協力要請にロビー活動をする事を確認して解散。ただし事務局はどこで、どんなグループ会議があるかを調べて夜中に日程を作らなくてはならず、朝一番のＡＳＥＡＮ＋３に出席する事だけが決まるという流動的な対応。同時進行で安保理決議が採択された情報が入りひと安心したが、詳細はわからないままベッドに入った。ちなみに国連・ヨーロッパ本部や赤十字、ＷＨＯ、ＩＬＯやＩＯＣ等も近くにあり、各国の政治家や官僚も集まるジュネーブだが、情けない事に日本人客の多いヒルトンホテルでさえ６３ＣＨの中にＮＨＫの国際放送はない。もちろん受信者側の意向もあるだろうが、例え英語放送であっても当然放送されるべきであって、これでは日本への理解は高まらないだろう。
戦略的外交は外務省だけの責任ではないと感じた。
＜第２日目＞
典型的な時差ボケで朝方３時から起きてしまった。うとうとはするが眠れずに朝を迎える。テレビでは各社とも国連の安保理決議がトップニュースだ。少し明るくなったらホテル周辺を歩いてみようと待ったが、日の出は遅く８時を過ぎてもまだ薄暗い。結局レストランへ降りて朝食をとった。物価は高くなんと約４千円のバイキングだ。大したものはないのだが元を取ろうとついおかわりを。明日からはマクドナルドへ行こうと思って大使館の職員と話したらマックも世界一高いそうだ。
さて、一行はＣＩＣＧの国際会議場へ。まずは「ＡＳＥＡＮ＋３」会合へ臨む。定刻を過ぎても席に着いているのは日本と議長団のカンボジア、韓国とシンガポールぐらい。中国にいたってはこのグループの日本と共に執行委員であるにも関わらず１時間遅れで到着し、「あれ？午後じゃなかったの？」と爆笑。しかし国際会議では珍しくないシーンだ。ここではタイの参加資格を巡って各国から応援の意見が相次ぐが、既に前日の執行委員会で参加資格は認められない事が決まっており議論は進まない。玉沢団長より我国提案の「北朝鮮による核実験声明と核不拡散体制の強化」緊急追加議案の説明に各国からアシストの声があがる。明日から始まる委員会、起草委員会のメンバーの推薦が行われ第３委員会の起草委員に私が指名を受けた。拉致問題を議題に加えたい我国と、戦争や紛争による行方不明者に限定したい国々の抵抗が予想される大事な委員会だ。
終了後は更に枠を拡げ参加国の多い「アジア・太平洋地域グループ」の会合へ移動。ここではイスラム教系の国も増えるため「レバノン問題」の動議を指示する声も目立つ。会場ではＡＳＥＡＮには参加していなかった北朝鮮代表団が日本の提案は「敵意と歪曲された目的」の為だと声高に主張し上程反対の文書が配られるがさすがに同調国はいない。(表向きは･･･)
昼は正式には会議に出られない事となったタイ代表として、急遽ジュネーブ入りしたアカポール暫定国会議員と昼食を共に。国王の国でのクーデターは外から見るほど深刻ではなく国民は平穏な生活をしているようだが、国際社会で失った信用は否定できない。アカポール氏も冷静に状況を理解しており、日本側のサポートに謝意を示した。観光面でも昨年のプーケットの津波と今回のクーデターは大ダメージで１日も早い日本からの観光客復活に向け連絡を取り合う事で別れた。
皇室を持つ日本同様、理解をしてくれやすい王室のあるイギリスへ説明に向った。午後からは日本提案へのサポートを求めてのロビー活動。アラブ、アフリカ、ヨーロッパ等をそれぞれのグループ会議の前後で議員一人一人に提案書を手渡すが、駅頭のビラ配りと同様反応は様々だ。用意したセリフと多少の受け答えはできるのだが、質問を詳細に聞かれるとあわてて事務局へバトンタッチ。一年間もデレック(うちのアメリカ人秘書)が事務所にいたにもかかわらず英語力は上がってない。多分日本語が完璧になったデレックの英語が下手だからだろう！？アフリカＧでは「フランス語のペーパーはないの？」と聞かれここでもきめ細かい外交戦略の必要性を感じた。
夕方は葉梨先生、古屋先生と街中を一回りするも日曜日はほとんどの店が法律で閉店している為、スーパーで食料品のみ購入。憧れのレマン湖のほとりでお茶(実はビールだった)を飲みながらお喋りを。公園に集まる家族連れの多さには国民性の違いを感じた。
夜は大使公邸での夕食会に招かれ郊外の湖畔にたつ洋館で和食を食べた。藤崎全権大使からは最近のジュネーブでの様々な出来事や日本側の取り組みをヒアリング。遠藤大使とは東京オリンピック招致のジュネーブでの応援をお願いし早速滞在期間中ＩＯＣへの表敬を調整していただく事となった。
＜第３日目＞
私の不在を知らない日本の方からの電話で度々目を覚ました。時差は7時間。日本の朝9時がこちらでは夜中の２時になる。昨日の反省で今日は散歩がてら街で朝食をとった。朝7時でも外は真っ暗で、あまり人通りはない。焼きたてパンの良いにおいに誘われて入った店でクロワッサンサンドとカプチーノを注文したが、9.2フランは安くない。ちなみに調理してないパンは焼き立てだがサンドはパサパサしていて、多分昨日の物を使うんだと思った。
さて、いよいよ今日は発言の日だ。
昨日の会場とは違い、今日はエントリーした議員しか席につけず、職員のサポートはない。幸いにしてIPUに2度目の参加となり、緊急議題の起草委員になった葉梨先生が午前中だけ出席し、色々とアドバイスをしてくれた。
職員には日本から持ってきた「拉致パンフレット」の英語版を会議前に出席者に配ってもらった。通常は会場入口のデスクに置いて自由に持っていってもらうのが慣例で、直接配布は議長の許可が必要なのだが、北朝鮮代表団がすべて持ち去ることを懸念して私が無理に指示した。ここでも「フランス語版は？」、「スペイン語はないの？」と聞かれ「やっぱり」と後悔した。
実は出発前、玉沢団長の許可を得て外務省が作成したパンフの各国語版を事務局の荷物に加えるように頼んだが、英語版はともかく、フランス語が21部、スペイン語が20部、ハングル語が19部、中国語に至っては4部しか在庫がないというのが外務省の回答だった。作った時には大々的に記者会見をし、それなりに初版は配布をしたのだろうが、その後増刷をしていないそうだ。数年前ならまだしも、今年の話である。安倍内閣がスタートし、拉致問題担当を官房長官が特命大臣として兼務し、中山補佐官まで配備した結果がこれでは情けない。これからは政府も議会も大小を問わず国際会議に出席する際の必需品とするべきだと提案したい。
会議が始まり、3番目の指名で用意した原稿で発言をする。4分以内という限られた時間の中での意見開陳に直前までペンを入れる。パンフレットが配られたので、14才で拉致をされた横田めぐみさんの事、2003年ピョンヤンでの首脳会談では金正日自身が拉致を認め謝罪した事を加筆した。
当然、癇に障った北朝鮮代表団からは、やれ恣意的発言だの、歪曲だのと反論がでる。初めて体験する直接対決だ。のぼせて言うわけではないが、この数年間で北朝鮮では少々有名な政治家になっているはずの萩生田の発言は、日本の本気度を示すメッセージになるはずだ。すかさず北朝鮮が「解決済みの難癖だ！」と反論し「日本は他の目的でこの会議を利用しようとしている」と意味不明な主張をした。
まだまだ拉致事件を知らない国も多く会議終了後「なぜこんな少女を連れていったのか」「向こうでは虐待を受けているのか？」等質問が続く。ビジュアルで説明できるパンフの効果だ。
昼は中国代表団との昼食会。安倍総理の訪中や扇参議院議長の北京訪問と重なり、歓迎ムード一色。先方は昼食前なのに長々と歓喜の声を上げ、「日中新時代の幕開けだ」とまで言って大はしゃぎ。総理の戦略的外交の成果だとその時は思った。
その後はイギリス、インド、ヨルダンとの個別ミーティングで双方のロビー活動が続き、緊急追加議題のバーターや翌日の第3委員会での起草委員会の要望を聞く、一方で事務局は本会議での日本提案の採択への票読みが続く。すでに追加議題の提案をしているヨルダンを代表としたアラブ連合の「レバノン問題の解決に向けた共同提案に日本の北朝鮮問題を加えた一本化をして成立を目指さないか」というものだ。10か0かを考えると一時の誘惑に駆られたが、それでは我国を支持してくれてきた国々に申し訳ないし、国連安保理決議の直後を考えれば緊急性は我方にある。票読みはギリギリだが、ここは最後まで主張を貫く事で断ることにした。
いよいよ本会議に臨む。岡田先生が堂々の提案理由の説明を行うが、心なしかアラブの提案のほうに拍手が多い。他の2提案は演説だけして採決前に撤回の申し出があり、採決は日本提案とアラブ連合の一騎打ちとなった。これも外交上の常套手段だそうだ。面白いのは人口と分担金によって持ち票が異なり、しかもそれをそれぞれの案に賛成、反対を投じる事ができる。例えば我国は20票を持ち、A案に賛成20、B案には賛成5残り15は棄権等、投票をコーディネートしながら進める事ができる。これはIPUの歴史的な背景があり、各国2名以上の国会議員の出席が求められているが必ずしも各国与野党一致でないことを考慮しての幅広い民意の表し方だ。United Kingdom（イギリス）から始まり、アラブ提案にNO 10票、日本提案にYES 17票が入り、その後はAの国から順に投票が進む。
なんと最大の得票（23票）を持ち、つい数時間前まで「日中新時代の始まりを告げる特別な日」と言っていた中国はアラブにYES 23票、日本提案に棄権23票と信じられない対応をした。幸いにしてヨーロッパとアフリカの支持を得て日本提案、賛成773、反対339、棄権227、アラブ提案賛成668、反対390、棄権270で2/3の741を辛うじて超えた日本提案が採決された。手に汗握る、また外交戦略の難しさを知った一日だった。
興奮冷めやらぬまま、オーストラリア代表部主催のレセプションに出席し、夜は団長主催のご苦労様会をイタリア料理店で。半分は無事上程できたプチ祝いと半分は中国を始め、アジアの仲間に支持されなかった愚痴。各国とも決して日本の提案に反対ではないはずだが中国、北朝鮮との間合いを色々考えたのだろう。
ちなみに明日の中国代表部主催のレセプションは抗議の欠席を決めた。
＜第4日目＞
今日は朝から私の所属する第3委員会での決議案の起草委員会。アジア太平洋地域からは2カ国が参加するが、元々代表となったインドが第1委員会と差し替えてなぜかイランが出席した。拉致問題に一定の理解があるインドと比べ、イランの発言はいちいち我国とズレがあり面倒くさい。私の為にサポートについてくれた事務局の山田さんと通訳の皆さんと打合せをしながら、その都度我国の主張を繰り返す。
議長国のカナダ、同じ委員のドイツと波長が合い、私の発言を支持してくれるが、アフリカGの代表のベナン等は拉致の中身が良く解っていない。各国の提案を一文ずつ採決するが、各国の発言振りを見ながら貸借のバランスを考え、賛成、反対、棄権を使い分ける。
「ここはまぁいっか。」と時に妥協をしながらポイントだけは主張する。国連の過去の決議や国際法の有無等、にわか勉強ではとても追いつかないところもあり、冷や汗の場面も度々。
事務局に聞くと各国ともIPUのエキスパートの養成をしており、日本のように参加代表が良く代わるのは逆に珍しいそうだ。少なくとも1議席は青年局が担当する事になるので、これらの点も今後の戦略を考える必要がある。
会議は午後までかかったが無事終了し、私の主張は7割方入り、全体的には85点というところか？遅い昼食を和食屋に集まり反省会を兼ね行う。夕方の会議までの束の間、車を一台借りて街中に買い物に出かけた。デパートやブティック、何でも揃っているが、三越や伊勢丹より高く、買う物は無い。結局チョコ（これも安くはない）だけ買って戻る。会議後は日本代表部主催のレセプション。140カ国に招待状を出し約80カ国が集う。ODAで関係のあるアフリカの各国が積極的だ。もちろん中国は来ない。当初は一時間位でお開きにし、事務局の皆さんと韓国料理屋を予約していたが、パーティーは盛況で中々終わらない。駐在員に聞くと、日本大使館の料理はおいしいと評判でみんな楽しみにしているそうだ。そういえばオーストラリア大使館ではカナッペしかなかった。寿司や焼き鳥は真に外交の主役である。
＜第5日目＞
朝から第3委員会が再開される。前日、起草委員のメンバーが練り上げた決議案を委員会へ戻し、採決を行う。ルールで修文はできないが意見開陳だけは認められるのだが、起草メンバーのイランやアルジェリアが議論を蒸し返し、議長が注意する一幕も。最終的にはかなり強引に(というより議長の議事進行の方が正しいのだが、、、)議長裁定で全会一致を取り付け本会議へ送る。グズグズ言っていた国も含め、終われば皆、議長席へ握手を求めるから不思議な光景だ。
議長を務めた韓国代表団とパワーランチへ向かう。韓国ウリ党の林（リン）議員は英語も堪能だが日本語も通訳要らずの親日派でＩＰＵではベテラン組の一人。私は都議会時代にもソウルでお会いしており親しくお話した。昼食の途中だったが、3時にＩＯＣの事務総長とのアポイントメントがあったので中座をし、ロザンヌへ向かう。間違いがあってはいけないと代表部から一流の通訳として大友さんという女性がついてくれた。ご主人はイギリス人で国連職員の奥さんでジュネーブに住んで3年、英語もフランス語も心配ない。
驚くことに出身を聞くと｢いつお話しようかと思っていたのですが・・・｣と切り出し、｢絹ヶ丘なんです。｣と答えた。もちろん我が八王子市である。ちょうど私が市議会の頃から留学をしたりしていたので最近はよく分からないが小、中時代は市立の出身で｢はぎうだ光一は知っていた｣そうだ。実に正直で選挙で書いたことはないという事だと思う。急に故郷の話でリラックスして会談に臨むことができた。
ＩＯＣでは正面のポールに日の丸が上がり、但し、今朝方、役員の方が亡くなられたとの事で半旗だったのだが心からの歓迎をしてくれた。通常、関係国の議員訪問は誤解を招くので中々受け入れをしないそうなのだが、ご存知の通り当日はロゲＩＯＣ会長が来日中で、東京で行われる歓迎レセプションに出席のお誘いをいただいていた事もあり、私のポジションをよく理解してくれての対応だった。
ベルギー出身のクリストファー・キーパー事務総長は東京の客観的な評価や期待、予想されるハードルをかなり踏み込んでお話いただいた。ここでは記せないが二人だけの話として大きなヒントもいただく代わりに、我国も今までの大阪、名古屋の敗退の轍を踏まぬよう不退転の決意で臨む事や、安倍総理のこだわり、1964年の東京オリンピック招致を決めたのが59年の岸内閣で、おじいさんにあたる事やその後、池田内閣で五輪担当相を務めたのが大叔父さんにあたる佐藤大臣である事など、安倍家と五輪の縁をお話し大いに盛り上がった。一足先にここでは水野さん（ミズノ会長）が招致委員長になるのはオフィシャルサプライヤーとしてのミズノが余りにビッグネームの為、倫理委員会で難色を示していることが話された。同時にどういう役職でも水野さんが行うロビー活動は人柄でプラスなので異なるポジションでも、いくらでも活動できる事などのアドバイスがあった。石原都知事に報告しようと思っていた帰国日の新聞に既に同様の記事があり驚いた。終始誤解を招くことのない話しぶりにこちらも最大限、注意を払い会談は来年東京での再開とロゲ会長に東京オリンピックの言い出しっぺの萩生田が熱い思いを伝えに来た事をしっかりと報告すると約束して終了した。｢必ず手ぶらで来るように｣と言われたＩＯＣからは逆にお土産を貰った。
ロザンヌから車を飛ばし本会議へ戻る。おっとりしていた日本のマスコミ陣もやっと事の重大さに気付き、取材攻勢が始まった。万一、日本の緊急追加議題が否決されるような事があれば国連との整合性もさることながら、日本の国際社会での立ち位置が危ぶまれる。今までの真剣な議論をもってすれば問題はないと思うが・・・。
委員会での報告が終わると案の定、北朝鮮からの反対意見が長々と続く。｢日本の恣意的な提案がアラブの重要な議題を話し合う機会を奪った｣などとめちゃくちゃな論拠でまくし立てるが、拍手を送る国があるから残念だ。北朝鮮に間違ったメッセージを送る事になったかと思う反面、陰では日本の評価はもしかしたらこんなものかと心配になる。
議長はイタリアのカッシーニ氏、まだ50才と若いが下院議員を6期務め、自国の議長も務めたベテランだ。公平且つ原則を大切にする議事運営を進め、できるだけ全会一致を目指してくれたが、さすがに北朝鮮のダラダラ続く非難にはキレて｢それでは採決で白黒つけようじゃないか！｣とケンカを買ってしまった格好で、異例の投票を宣告する。
いよいよ採決に移る。バーレーンとイエメン、北朝鮮を合わせた33票の反対票はあったものの賛成897、棄権240の圧倒的多数で可決した。北は全会一致を避けたのが本国への体裁だったのだろうが、かえって問題を際立たせてしまい、中国も今度は賛成に廻らざるを得ず、我国にとっては重みのある結果を得る事になった。多くの国に祝意をいただき、皆さんからのガッツポーズと固い握手をし会場を後にした。
最終打上げは団主催で、お世話になった代表部、院職員、通訳の皆さんをお招きし、勝利の美酒で乾杯。ベテランの通訳さん達も「こんなに緊張し、こんなに感激したＩＰＵ会議は始めてだ」と言っていた。｢こんな事ならもっと英語を勉強しておけば良かった｣と言う私に、｢先生、これからも日本語で堂々とやってください！じゃなきゃ私達が失業しちゃいますよ！！｣と大笑い。いずれにしても達成感のある会議であった。
＜最終日＞
最終日は午前中のみ自由時間。過ごし方は文字通り自由だが玉沢先生は第2次世界大戦中に造られた地下壕の視察、私達は早起きしてシャモニ（フランス）へ向かいモンブランを見る事とした。ケーブルリフトであっというまに3800Mを超えるが残念ながら天候が悪くモンブランは見えず。しかもお約束の高山病で船酔いのようにフラフラに。富士山も五合目までしかのぼった事がないので生まれて始めての経験だった。
昼はジュネーブ市内へ戻り、クリントンもひいきにしたというスイス料理屋でチーズフォンドゥを食べるがワインと塩分がきつくあまりうまいとは言えない。出発前、先輩や友人から「スイスは飯がうまくない」と言われてたが、本当だった。
初めてのIPU会議をふり返り、様々な事を考えさせられた。我国の国連第一主義は決して間違っているとは思わないが、一方で様々なチャンネルでのきめ細かい外交を同時進行させなくてはならない。私達の滞在中に官邸では第1回の拉致対策会議が行われたと大きな報道があったが、既述の通り、パンフレットさえ主要大使館にないのでは話にならない。内向きの会議等を何回もやるより、国際会議や国際放送を通じこの問題の本質を世界のあらゆる人々に伝える強い意思を示す必要性を感じた。早速帰ったら官邸へ報告と申し入れをしたい。
青年局長就任と同時に派遣要請を受けた第１１５回ＩＰＵ（Inter Parliamentary Conference Union＝列国議会同盟 設立1889年）会議出席の為、スイスのジュネーブに向った。加盟１４６ヶ国の議会代表が年２回集まり世界平和に関する様々な継続案件や時局の問題を討議する権威ある会議だ。とりわけ国連と呼応した問題が多く、普段は粛々と進む会議も今回だけは我国が「北朝鮮による核実験声明と核不拡散体制の強化」を緊急追加議題に動議提案した為、緊張が高まり、注目が集まっている。
元々、民主主義及び人権に関する第3委員会で行方不明者をテーマに「拉致問題」について発言する予定の私は、直前まで官邸や外務省と文言調整を行い、国連安保理での決議が充分に納得できる内容で採択された場合と、そうでない場合の２種類の原稿を用意し出発を迎えた。
一行は玉沢徳一郎先生(自民)を団長とした7名で、我党からは同期の葉梨先生と参院から岡田(広)先生の４名が参加した。ここＩＰＵでも我国は最大のスポンサー国で執行委員席を有しており、玉沢団長は２日前から現地入りし舞台づくりに奔走している。例えば、クーデターで議会機能が停止しているが、国王の指示でジュネーブ入りしているタイの代表の参加を我国は支持しているが認められず、逆に議会などない北朝鮮の代表団が参加を認められている。1991年ピョンヤンで会議を開催した事に抗議し、以来アメリカは参加をしていない。もちろん台湾は加盟も認められていない。ここでも中国の影響力が大きく影を落とす。我国は支持票を一票失うばかりか必ず反対する当事国を入れた面倒な構図になった。
成田を１１：１０に発ちパリを経由して２０：１０に無事ジュネーブ着。着がえる間もなく日本時間では翌日の４：００にあたる２１：００から明日以降の打合せ会議がもたれた。玉沢団長の先乗りのご努力が報告されたが、日本の動議以外にアルジェリアから「中東の安定」、イランとヨルダンからそれぞれ「レバノン復興問題」の計４本が提出された。IPUの規定により�ゞ杁浹賃蠅蓮�1会議1議題」��投票総数の2/3の支持�Ｊ�数あるときは得票数を優先、唯一の議題となるための上程には２／３の同意が必要な為、明日は各国への協力要請にロビー活動をする事を確認して解散。ただし事務局はどこで、どんなグループ会議があるかを調べて夜中に日程を作らなくてはならず、朝一番のＡＳＥＡＮ＋３に出席する事だけが決まるという流動的な対応。同時進行で安保理決議が採択された情報が入りひと安心したが、詳細はわからないままベッドに入った。ちなみに国連・ヨーロッパ本部や赤十字、ＷＨＯ、ＩＬＯやＩＯＣ等も近くにあり、各国の政治家や官僚も集まるジュネーブだが、情けない事に日本人客の多いヒルトンホテルでさえ６３ＣＨの中にＮＨＫの国際放送はない。もちろん受信者側の意向もあるだろうが、例え英語放送であっても当然放送されるべきであって、これでは日本への理解は高まらないだろう。
戦略的外交は外務省だけの責任ではないと感じた。
＜第２日目＞
典型的な時差ボケで朝方３時から起きてしまった。うとうとはするが眠れずに朝を迎える。テレビでは各社とも国連の安保理決議がトップニュースだ。少し明るくなったらホテル周辺を歩いてみようと待ったが、日の出は遅く８時を過ぎてもまだ薄暗い。結局レストランへ降りて朝食をとった。物価は高くなんと約４千円のバイキングだ。大したものはないのだが元を取ろうとついおかわりを。明日からはマクドナルドへ行こうと思って大使館の職員と話したらマックも世界一高いそうだ。
さて、一行はＣＩＣＧの国際会議場へ。まずは「ＡＳＥＡＮ＋３」会合へ臨む。定刻を過ぎても席に着いているのは日本と議長団のカンボジア、韓国とシンガポールぐらい。中国にいたってはこのグループの日本と共に執行委員であるにも関わらず１時間遅れで到着し、「あれ？午後じゃなかったの？」と爆笑。しかし国際会議では珍しくないシーンだ。ここではタイの参加資格を巡って各国から応援の意見が相次ぐが、既に前日の執行委員会で参加資格は認められない事が決まっており議論は進まない。玉沢団長より我国提案の「北朝鮮による核実験声明と核不拡散体制の強化」緊急追加議案の説明に各国からアシストの声があがる。明日から始まる委員会、起草委員会のメンバーの推薦が行われ第３委員会の起草委員に私が指名を受けた。拉致問題を議題に加えたい我国と、戦争や紛争による行方不明者に限定したい国々の抵抗が予想される大事な委員会だ。終了後は更に枠を拡げ参加国の多い「アジア・太平洋地域グループ」の会合へ移動。ここではイスラム教系の国も増えるため「レバノン問題」の動議を指示する声も目立つ。会場ではＡＳＥＡＮには参加していなかった北朝鮮代表団が日本の提案は「敵意と歪曲された目的」の為だと声高に主張し上程反対の文書が配られるがさすがに同調国はいない。(表向きは･･･)
昼は正式には会議に出られない事となったタイ代表として、急遽ジュネーブ入りしたアカポール暫定国会議員と昼食を共に。国王の国でのクーデターは外から見るほど深刻ではなく国民は平穏な生活をしているようだが、国際社会で失った信用は否定できない。アカポール氏も冷静に状況を理解しており、日本側のサポートに謝意を示した。観光面でも昨年のプーケットの津波と今回のクーデターは大ダメージで１日も早い日本からの観光客復活に向け連絡を取り合う事で別れた。
皇室を持つ日本同様、理解をしてくれやすい王室のあるイギリスへ説明に向った。午後からは日本提案へのサポートを求めてのロビー活動。アラブ、アフリカ、ヨーロッパ等をそれぞれのグループ会議の前後で議員一人一人に提案書を手渡すが、駅頭のビラ配りと同様反応は様々だ。用意したセリフと多少の受け答えはできるのだが、質問を詳細に聞かれるとあわてて事務局へバトンタッチ。一年間もデレック(うちのアメリカ人秘書)が事務所にいたにもかかわらず英語力は上がってない。多分日本語が完璧になったデレックの英語が下手だからだろう！？アフリカＧでは「フランス語のペーパーはないの？」と聞かれここでもきめ細かい外交戦略の必要性を感じた。夕方は葉梨先生、古屋先生と街中を一回りするも日曜日はほとんどの店が法律で閉店している為、スーパーで食料品のみ購入。憧れのレマン湖のほとりでお茶(実はビールだった)を飲みながらお喋りを。公園に集まる家族連れの多さには国民性の違いを感じた。
夜は大使公邸での夕食会に招かれ郊外の湖畔にたつ洋館で和食を食べた。藤崎全権大使からは最近のジュネーブでの様々な出来事や日本側の取り組みをヒアリング。遠藤大使とは東京オリンピック招致のジュネーブでの応援をお願いし早速滞在期間中ＩＯＣへの表敬を調整していただく事となった。
＜第３日目＞
私の不在を知らない日本の方からの電話で度々目を覚ました。時差は7時間。日本の朝9時がこちらでは夜中の２時になる。昨日の反省で今日は散歩がてら街で朝食をとった。朝7時でも外は真っ暗で、あまり人通りはない。焼きたてパンの良いにおいに誘われて入った店でクロワッサンサンドとカプチーノを注文したが、9.2フランは安くない。ちなみに調理してないパンは焼き立てだがサンドはパサパサしていて、多分昨日の物を使うんだと思った。
さて、いよいよ今日は発言の日だ。
昨日の会場とは違い、今日はエントリーした議員しか席につけず、職員のサポートはない。幸いにしてIPUに2度目の参加となり、緊急議題の起草委員になった葉梨先生が午前中だけ出席し、色々とアドバイスをしてくれた。
職員には日本から持ってきた「拉致パンフレット」の英語版を会議前に出席者に配ってもらった。通常は会場入口のデスクに置いて自由に持っていってもらうのが慣例で、直接配布は議長の許可が必要なのだが、北朝鮮代表団がすべて持ち去ることを懸念して私が無理に指示した。ここでも「フランス語版は？」、「スペイン語はないの？」と聞かれ「やっぱり」と後悔した。
実は出発前、玉沢団長の許可を得て外務省が作成したパンフの各国語版を事務局の荷物に加えるように頼んだが、英語版はともかく、フランス語が21部、スペイン語が20部、ハングル語が19部、中国語に至っては4部しか在庫がないというのが外務省の回答だった。作った時には大々的に記者会見をし、それなりに初版は配布をしたのだろうが、その後増刷をしていないそうだ。数年前ならまだしも、今年の話である。安倍内閣がスタートし、拉致問題担当を官房長官が特命大臣として兼務し、中山補佐官まで配備した結果がこれでは情けない。これからは政府も議会も大小を問わず国際会議に出席する際の必需品とするべきだと提案したい。
会議が始まり、3番目の指名で用意した原稿で発言をする。4分以内という限られた時間の中での意見開陳に直前までペンを入れる。パンフレットが配られたので、14才で拉致をされた横田めぐみさんの事、2003年ピョンヤンでの首脳会談では金正日自身が拉致を認め謝罪した事を加筆した。
当然、癇に障った北朝鮮代表団からは、やれ恣意的発言だの、歪曲だのと反論がでる。初めて体験する直接対決だ。のぼせて言うわけではないが、この数年間で北朝鮮では少々有名な政治家になっているはずの萩生田の発言は、日本の本気度を示すメッセージになるはずだ。すかさず北朝鮮が「解決済みの難癖だ！」と反論し「日本は他の目的でこの会議を利用しようとしている」と意味不明な主張をした。
まだまだ拉致事件を知らない国も多く会議終了後「なぜこんな少女を連れていったのか」「向こうでは虐待を受けているのか？」等質問が続く。ビジュアルで説明できるパンフの効果だ。昼は中国代表団との昼食会。安倍総理の訪中や扇参議院議長の北京訪問と重なり、歓迎ムード一色。先方は昼食前なのに長々と歓喜の声を上げ、「日中新時代の幕開けだ」とまで言って大はしゃぎ。総理の戦略的外交の成果だとその時は思った。
その後はイギリス、インド、ヨルダンとの個別ミーティングで双方のロビー活動が続き、緊急追加議題のバーターや翌日の第3委員会での起草委員会の要望を聞く、一方で事務局は本会議での日本提案の採択への票読みが続く。すでに追加議題の提案をしているヨルダンを代表としたアラブ連合の「レバノン問題の解決に向けた共同提案に日本の北朝鮮問題を加えた一本化をして成立を目指さないか」というものだ。10か0かを考えると一時の誘惑に駆られたが、それでは我国を支持してくれてきた国々に申し訳ないし、国連安保理決議の直後を考えれば緊急性は我方にある。票読みはギリギリだが、ここは最後まで主張を貫く事で断ることにした。
いよいよ本会議に臨む。岡田先生が堂々の提案理由の説明を行うが、心なしかアラブの提案のほうに拍手が多い。他の2提案は演説だけして採決前に撤回の申し出があり、採決は日本提案とアラブ連合の一騎打ちとなった。これも外交上の常套手段だそうだ。面白いのは人口と分担金によって持ち票が異なり、しかもそれをそれぞれの案に賛成、反対を投じる事ができる。例えば我国は20票を持ち、A案に賛成20、B案には賛成5残り15は棄権等、投票をコーディネートしながら進める事ができる。これはIPUの歴史的な背景があり、各国2名以上の国会議員の出席が求められているが必ずしも各国与野党一致でないことを考慮しての幅広い民意の表し方だ。United Kingdom（イギリス）から始まり、アラブ提案にNO 10票、日本提案にYES 17票が入り、その後はAの国から順に投票が進む。
なんと最大の得票（23票）を持ち、つい数時間前まで「日中新時代の始まりを告げる特別な日」と言っていた中国はアラブにYES 23票、日本提案に棄権23票と信じられない対応をした。幸いにしてヨーロッパとアフリカの支持を得て日本提案、賛成773、反対339、棄権227、アラブ提案賛成668、反対390、棄権270で2/3の741を辛うじて超えた日本提案が採決された。手に汗握る、また外交戦略の難しさを知った一日だった。
興奮冷めやらぬまま、オーストラリア代表部主催のレセプションに出席し、夜は団長主催のご苦労様会をイタリア料理店で。半分は無事上程できたプチ祝いと半分は中国を始め、アジアの仲間に支持されなかった愚痴。各国とも決して日本の提案に反対ではないはずだが中国、北朝鮮との間合いを色々考えたのだろう。
ちなみに明日の中国代表部主催のレセプションは抗議の欠席を決めた。
＜第4日目＞
今日は朝から私の所属する第3委員会での決議案の起草委員会。アジア太平洋地域からは2カ国が参加するが、元々代表となったインドが第1委員会と差し替えてなぜかイランが出席した。拉致問題に一定の理解があるインドと比べ、イランの発言はいちいち我国とズレがあり面倒くさい。私の為にサポートについてくれた事務局の山田さんと通訳の皆さんと打合せをしながら、その都度我国の主張を繰り返す。
議長国のカナダ、同じ委員のドイツと波長が合い、私の発言を支持してくれるが、アフリカGの代表のベナン等は拉致の中身が良く解っていない。各国の提案を一文ずつ採決するが、各国の発言振りを見ながら貸借のバランスを考え、賛成、反対、棄権を使い分ける。
「ここはまぁいっか。」と時に妥協をしながらポイントだけは主張する。国連の過去の決議や国際法の有無等、にわか勉強ではとても追いつかないところもあり、冷や汗の場面も度々。
事務局に聞くと各国ともIPUのエキスパートの養成をしており、日本のように参加代表が良く代わるのは逆に珍しいそうだ。少なくとも1議席は青年局が担当する事になるので、これらの点も今後の戦略を考える必要がある。
会議は午後までかかったが無事終了し、私の主張は7割方入り、全体的には85点というところか？遅い昼食を和食屋に集まり反省会を兼ね行う。夕方の会議までの束の間、車を一台借りて街中に買い物に出かけた。デパートやブティック、何でも揃っているが、三越や伊勢丹より高く、買う物は無い。結局チョコ（これも安くはない）だけ買って戻る。会議後は日本代表部主催のレセプション。140カ国に招待状を出し約80カ国が集う。ODAで関係のあるアフリカの各国が積極的だ。もちろん中国は来ない。当初は一時間位でお開きにし、事務局の皆さんと韓国料理屋を予約していたが、パーティーは盛況で中々終わらない。駐在員に聞くと、日本大使館の料理はおいしいと評判でみんな楽しみにしているそうだ。そういえばオーストラリア大使館ではカナッペしかなかった。寿司や焼き鳥は真に外交の主役である。
＜第5日目＞
朝から第3委員会が再開される。前日、起草委員のメンバーが練り上げた決議案を委員会へ戻し、採決を行う。ルールで修文はできないが意見開陳だけは認められるのだが、起草メンバーのイランやアルジェリアが議論を蒸し返し、議長が注意する一幕も。最終的にはかなり強引に(というより議長の議事進行の方が正しいのだが、、、)議長裁定で全会一致を取り付け本会議へ送る。グズグズ言っていた国も含め、終われば皆、議長席へ握手を求めるから不思議な光景だ。
議長を務めた韓国代表団とパワーランチへ向かう。韓国ウリ党の林（リン）議員は英語も堪能だが日本語も通訳要らずの親日派でＩＰＵではベテラン組の一人。私は都議会時代にもソウルでお会いしており親しくお話した。昼食の途中だったが、3時にＩＯＣの事務総長とのアポイントメントがあったので中座をし、ロザンヌへ向かう。間違いがあってはいけないと代表部から一流の通訳として大友さんという女性がついてくれた。ご主人はイギリス人で国連職員の奥さんでジュネーブに住んで3年、英語もフランス語も心配ない。
驚くことに出身を聞くと｢いつお話しようかと思っていたのですが・・・｣と切り出し、｢絹ヶ丘なんです。｣と答えた。もちろん我が八王子市である。ちょうど私が市議会の頃から留学をしたりしていたので最近はよく分からないが小、中時代は市立の出身で｢はぎうだ光一は知っていた｣そうだ。実に正直で選挙で書いたことはないという事だと思う。急に故郷の話でリラックスして会談に臨むことができた。
ＩＯＣでは正面のポールに日の丸が上がり、但し、今朝方、役員の方が亡くなられたとの事で半旗だったのだが心からの歓迎をしてくれた。通常、関係国の議員訪問は誤解を招くので中々受け入れをしないそうなのだが、ご存知の通り当日はロゲＩＯＣ会長が来日中で、東京で行われる歓迎レセプションに出席のお誘いをいただいていた事もあり、私のポジションをよく理解してくれての対応だった。
ベルギー出身のクリストファー・キーパー事務総長は東京の客観的な評価や期待、予想されるハードルをかなり踏み込んでお話いただいた。ここでは記せないが二人だけの話として大きなヒントもいただく代わりに、我国も今までの大阪、名古屋の敗退の轍を踏まぬよう不退転の決意で臨む事や、安倍総理のこだわり、1964年の東京オリンピック招致を決めたのが59年の岸内閣で、おじいさんにあたる事やその後、池田内閣で五輪担当相を務めたのが大叔父さんにあたる佐藤大臣である事など、安倍家と五輪の縁をお話し大いに盛り上がった。一足先にここでは水野さん（ミズノ会長）が招致委員長になるのはオフィシャルサプライヤーとしてのミズノが余りにビッグネームの為、倫理委員会で難色を示していることが話された。同時にどういう役職でも水野さんが行うロビー活動は人柄でプラスなので異なるポジションでも、いくらでも活動できる事などのアドバイスがあった。石原都知事に報告しようと思っていた帰国日の新聞に既に同様の記事があり驚いた。終始誤解を招くことのない話しぶりにこちらも最大限、注意を払い会談は来年東京での再開とロゲ会長に東京オリンピックの言い出しっぺの萩生田が熱い思いを伝えに来た事をしっかりと報告すると約束して終了した。｢必ず手ぶらで来るように｣と言われたＩＯＣからは逆にお土産を貰った。
ロザンヌから車を飛ばし本会議へ戻る。おっとりしていた日本のマスコミ陣もやっと事の重大さに気付き、取材攻勢が始まった。万一、日本の緊急追加議題が否決されるような事があれば国連との整合性もさることながら、日本の国際社会での立ち位置が危ぶまれる。今までの真剣な議論をもってすれば問題はないと思うが・・・。
委員会での報告が終わると案の定、北朝鮮からの反対意見が長々と続く。｢日本の恣意的な提案がアラブの重要な議題を話し合う機会を奪った｣などとめちゃくちゃな論拠でまくし立てるが、拍手を送る国があるから残念だ。北朝鮮に間違ったメッセージを送る事になったかと思う反面、陰では日本の評価はもしかしたらこんなものかと心配になる。
議長はイタリアのカッシーニ氏、まだ50才と若いが下院議員を6期務め、自国の議長も務めたベテランだ。公平且つ原則を大切にする議事運営を進め、できるだけ全会一致を目指してくれたが、さすがに北朝鮮のダラダラ続く非難にはキレて｢それでは採決で白黒つけようじゃないか！｣とケンカを買ってしまった格好で、異例の投票を宣告する。
いよいよ採決に移る。バーレーンとイエメン、北朝鮮を合わせた33票の反対票はあったものの賛成897、棄権240の圧倒的多数で可決した。北は全会一致を避けたのが本国への体裁だったのだろうが、かえって問題を際立たせてしまい、中国も今度は賛成に廻らざるを得ず、我国にとっては重みのある結果を得る事になった。多くの国に祝意をいただき、皆さんからのガッツポーズと固い握手をし会場を後にした。
最終打上げは団主催で、お世話になった代表部、院職員、通訳の皆さんをお招きし、勝利の美酒で乾杯。ベテランの通訳さん達も「こんなに緊張し、こんなに感激したＩＰＵ会議は始めてだ」と言っていた。｢こんな事ならもっと英語を勉強しておけば良かった｣と言う私に、｢先生、これからも日本語で堂々とやってください！じゃなきゃ私達が失業しちゃいますよ！！｣と大笑い。いずれにしても達成感のある会議であった。
＜最終日＞
最終日は午前中のみ自由時間。過ごし方は文字通り自由だが玉沢先生は第2次世界大戦中に造られた地下壕の視察、私達は早起きしてシャモニ（フランス）へ向かいモンブランを見る事とした。ケーブルリフトであっというまに3800Mを超えるが残念ながら天候が悪くモンブランは見えず。しかもお約束の高山病で船酔いのようにフラフラに。富士山も五合目までしかのぼった事がないので生まれて始めての経験だった。
昼はジュネーブ市内へ戻り、クリントンもひいきにしたというスイス料理屋でチーズフォンドゥを食べるがワインと塩分がきつくあまりうまいとは言えない。出発前、先輩や友人から「スイスは飯がうまくない」と言われてたが、本当だった。
初めてのIPU会議をふり返り、様々な事を考えさせられた。我国の国連第一主義は決して間違っているとは思わないが、一方で様々なチャンネルでのきめ細かい外交を同時進行させなくてはならない。私達の滞在中に官邸では第1回の拉致対策会議が行われたと大きな報道があったが、既述の通り、パンフレットさえ主要大使館にないのでは話にならない。内向きの会議等を何回もやるより、国際会議や国際放送を通じこの問題の本質を世界のあらゆる人々に伝える強い意思を示す必要性を感じた。早速帰ったら官邸へ報告と申し入れをしたい。
hagiuda1 at 16:39｜Permalink│
2006年10月13日
■人事の秋、続く
一連の党役員人事が終息を迎えたが、参院からの青年局次長名簿があがらず、私の局の新役員人事が遅れている。小さな組織だがそれでも「誰々に何をやらせてくれ」とあまり面識のない先輩から声がかかったりと人事の難しさを味わっている。
さて、もう一つは政務調査会（通称 政調 中川昭一政調会長）の役職が発表され、私は文部科学部会の専任部会長になった。文教族である事は認めるが、主に科学技術という畑違いの未曾有の分野の責任者だ。ロケットや核燃料リサイクル、ライフサイエンスの技術革新等を担当する。公表と同時にエネルギー関連の団体や大学から祝電が届くので、その筋では権威のようだ。唯一、医療技術は得意とするところで、ガン対策法に関連した放射能検査、医療機器分野で掘り下げた勉強をしてみたい。
大変なのは文科部会に執行部として定席があり、今までの副部会長のように欠席はできない上、部会長が参院の先生なので、衆院での対応は私が説明をしなくてはならず、法案のレクチャーが続いている。昨日はそんな訳で新聞社主催の各党代表による教育基本法改定の紙面座談会に出席した。来週から特別委員会での質疑が再開されると思うが安倍内閣最初の成果として何としても成立させなくてはならない。他方、野党が言うように総理が代わり、官邸に教育再生会議が設置されたのだからもう少し教育改革の全体像が見えるように基本法との整合性を示す必要も感じている。いずれにせよ教育と言うテーマが過去になく国政でクローズアップされた時に党の専任部会長を拝命した意義を重く受け止めがんばるしかない。。
もう一方は、党内に山ほどある議連の人事だ。超党派のものも加えると私のような者でも１３０前後は加入しており毎月の会費が報酬から引かれる。これも慣例で内閣に入ると議連の主要な役から抜ける事となっており大移動があるが、これも慣例で前任者の指名の場合が多い。半分は光栄だが半分は忙しすぎて自信が持てず逃げまわっているが、ありがたい事にお声がかかる事が多い。受けすぎて信用をなくした先輩も多々いる。当面は岩屋外務副大臣と下村官房副長官の代わりに入るジャンルが多くいっぱいいっぱいだ。ここも次へのステップとして研鑽を積まなくてはならず超えていかなくてはならないハードルだろう。
さて、もう一つは政務調査会（通称 政調 中川昭一政調会長）の役職が発表され、私は文部科学部会の専任部会長になった。文教族である事は認めるが、主に科学技術という畑違いの未曾有の分野の責任者だ。ロケットや核燃料リサイクル、ライフサイエンスの技術革新等を担当する。公表と同時にエネルギー関連の団体や大学から祝電が届くので、その筋では権威のようだ。唯一、医療技術は得意とするところで、ガン対策法に関連した放射能検査、医療機器分野で掘り下げた勉強をしてみたい。
大変なのは文科部会に執行部として定席があり、今までの副部会長のように欠席はできない上、部会長が参院の先生なので、衆院での対応は私が説明をしなくてはならず、法案のレクチャーが続いている。昨日はそんな訳で新聞社主催の各党代表による教育基本法改定の紙面座談会に出席した。来週から特別委員会での質疑が再開されると思うが安倍内閣最初の成果として何としても成立させなくてはならない。他方、野党が言うように総理が代わり、官邸に教育再生会議が設置されたのだからもう少し教育改革の全体像が見えるように基本法との整合性を示す必要も感じている。いずれにせよ教育と言うテーマが過去になく国政でクローズアップされた時に党の専任部会長を拝命した意義を重く受け止めがんばるしかない。。
もう一方は、党内に山ほどある議連の人事だ。超党派のものも加えると私のような者でも１３０前後は加入しており毎月の会費が報酬から引かれる。これも慣例で内閣に入ると議連の主要な役から抜ける事となっており大移動があるが、これも慣例で前任者の指名の場合が多い。半分は光栄だが半分は忙しすぎて自信が持てず逃げまわっているが、ありがたい事にお声がかかる事が多い。受けすぎて信用をなくした先輩も多々いる。当面は岩屋外務副大臣と下村官房副長官の代わりに入るジャンルが多くいっぱいいっぱいだ。ここも次へのステップとして研鑽を積まなくてはならず超えていかなくてはならないハードルだろう。
hagiuda1 at 22:26｜Permalink│
2006年10月07日
■ハンカチ王子 八王子へ
青年局長就任と同時に生活がガラリと変わり、目の廻りそうな一週間だった。
これから毎週、火、金は午前9:30より院内の総裁応接室にて役員連絡会に出席しその後、党運営の決定機関である総務会に院内の第15控室に向う。
いならぶ大先輩にまじり最年少で臨む会議は市議会の頃からたびたび経験してきた事だがさすがに重みを感じ、めずらしくノートを手に出席している。中川幹事長より「萩生田局長、神奈川、大阪の補選の支援体制の報告を」と予告もなく指名が入る。間髪入れず要点をまとめて発言をし、「ホッ」と安心して座るがあれこれと報告漏れが頭をよぎる。いずれにせよ将来へ向けての良いトレーニングの場をいただいたと感謝したい。
さて、そんな緊張の日々だが、今日は夏の甲子園、秋の国体のW優勝の報告に真紅の大優勝旗を持って早実一行が八王子市役所を訪れ、私も同席した。今や「時の人」となったハンカチ王子こと斉藤佑樹君の警備対策としてマスコミにも一切スケジュールを明かさず行われた会合に市の職員や来庁者はビックリ。報告会には黒須市長はじめ市の理事者に加え南大沢駅前の横断幕にご協力いただいた南大沢商店会の淡路会長や早稲田会の山田会長にも同席していただいた。本当は幕をはずす時に3年生のお祝いをする予定だったが後藤君や斉藤君が日本選抜として訪米した為、本日を持って一区切にした。
私が26年前に着ていた同じ制服姿で現れた彼らは甲子園のグランドで見る雄姿とはうってかわって、少し伸びた髪の毛が似合わず、幼くみえた。黒須市長と私からお祝いを申し上げ学校側を代表して渡辺校長から謝辞がありとりあえずセレモニーは終了。あとはミーハーおやじ(私も･･)のスポーツ新聞記者のような質問が続いた。「国体のハンカチは最初から考えてたのか？」とか「白川君のキャッチングはどうか」とか･････ 次々にあびせられる質問に照れくさそうに答えていた。「八王子は苫小牧と姉妹都市なんで複雑だったんだよ」と教えると「へぇーそうなんですか？」と斉藤君。皆で記念写真に収まったのち、先輩の特権？で個別のショットを。「斉藤君の方が数段有名になっちゃったよなー」と肩を組む私に「そんな事ありません」と好青年のハンカチ王子。「萩生田の方がテレビでみるよなー」と和泉先輩の助けがはいり大笑い。大学でもがんばるという後藤君、斉藤君と固い握手をして別れた。
今や知名度はどう考えても彼らの方が上だがそんな後輩を持った満足感も中々良い。六大学で一日も早く活躍する姿をみたい。
すばらしい後輩達に勇気をもらい早速、台風の中大阪へ向う。彼らに負けずに私もチーム安倍の45才以下のキャプテンとしてがんばらねば･･･ ほほえましい一時だった。
これから毎週、火、金は午前9:30より院内の総裁応接室にて役員連絡会に出席しその後、党運営の決定機関である総務会に院内の第15控室に向う。
いならぶ大先輩にまじり最年少で臨む会議は市議会の頃からたびたび経験してきた事だがさすがに重みを感じ、めずらしくノートを手に出席している。中川幹事長より「萩生田局長、神奈川、大阪の補選の支援体制の報告を」と予告もなく指名が入る。間髪入れず要点をまとめて発言をし、「ホッ」と安心して座るがあれこれと報告漏れが頭をよぎる。いずれにせよ将来へ向けての良いトレーニングの場をいただいたと感謝したい。
さて、そんな緊張の日々だが、今日は夏の甲子園、秋の国体のW優勝の報告に真紅の大優勝旗を持って早実一行が八王子市役所を訪れ、私も同席した。今や「時の人」となったハンカチ王子こと斉藤佑樹君の警備対策としてマスコミにも一切スケジュールを明かさず行われた会合に市の職員や来庁者はビックリ。報告会には黒須市長はじめ市の理事者に加え南大沢駅前の横断幕にご協力いただいた南大沢商店会の淡路会長や早稲田会の山田会長にも同席していただいた。本当は幕をはずす時に3年生のお祝いをする予定だったが後藤君や斉藤君が日本選抜として訪米した為、本日を持って一区切にした。
私が26年前に着ていた同じ制服姿で現れた彼らは甲子園のグランドで見る雄姿とはうってかわって、少し伸びた髪の毛が似合わず、幼くみえた。黒須市長と私からお祝いを申し上げ学校側を代表して渡辺校長から謝辞がありとりあえずセレモニーは終了。あとはミーハーおやじ(私も･･)のスポーツ新聞記者のような質問が続いた。「国体のハンカチは最初から考えてたのか？」とか「白川君のキャッチングはどうか」とか･････ 次々にあびせられる質問に照れくさそうに答えていた。「八王子は苫小牧と姉妹都市なんで複雑だったんだよ」と教えると「へぇーそうなんですか？」と斉藤君。皆で記念写真に収まったのち、先輩の特権？で個別のショットを。「斉藤君の方が数段有名になっちゃったよなー」と肩を組む私に「そんな事ありません」と好青年のハンカチ王子。「萩生田の方がテレビでみるよなー」と和泉先輩の助けがはいり大笑い。大学でもがんばるという後藤君、斉藤君と固い握手をして別れた。
今や知名度はどう考えても彼らの方が上だがそんな後輩を持った満足感も中々良い。六大学で一日も早く活躍する姿をみたい。すばらしい後輩達に勇気をもらい早速、台風の中大阪へ向う。彼らに負けずに私もチーム安倍の45才以下のキャプテンとしてがんばらねば･･･ ほほえましい一時だった。
hagiuda1 at 23:03｜Permalink│
