■はぎうだ光一の永田町見聞録

　第１６６通常国会がスタートした。いつもは初日に開会式を行い、天皇陛下のお言葉があるのだが今回は二日目に開会式となった。どうやら陛下の日程確保がうまくいかなかったようで、新聞もことさら荒立てないが担当者は真っ青な開会となっただろう。

　総理は施政方針演説で教育再生、行財政改革、国と地方の新しい関係など具体的に数値や目標年を示して力強く演説をされた。最近の支持率低迷を若干意識してか「結果を出す」事での国民の理解を求める内容だった。就任時の原稿に目を落とす姿勢と比較すれば、実にはつらつと前向きな明るい印象を受け、憲法改正の為の国民投票法の成立を政治日程に加えた事、教育再生の為の関連法案整備を示した事など、年が明けてからのふっきれた覚悟が伝わってきた。

　私も本国会では文部科学や国土交通等、何本かの法案では提出者として取り組まなくてはならず、又、官邸の「教育再生会議」の第一次答申を受け、党の部会で対応したり、NHKの予算も始まった。オリンピック招致議連の設立準備等、昨年にも増して忙しい国会になるだろうが、常に初心忘れず、しっかりとがんばりたい。

　恒例の和装議連では着物の先生方も増え、にぎやかな開会式となった。クールビズのネクタイ騒ぎと着物で、今や国会では「八王子織物」の知名度はすっかり復活しており、後輩の皆さんからは「安くなりますか？」と聞かれている。「萩生田君の着物は八王子だが袴は小松でつくったんだ」と森会長がよくぞ細かい事を覚えていて皆さんに紹介していたが、今年は受注ができるよう織物組合の皆さんとチラシでもつくってみようと思う。
　八王子の想いのこもった着物で今年も国会が始まった。

　初めて執行側として運営を主催した党大会が無事終わった。
昨年から石原幹事長代理を運営委員長に委員会を組織し資料や大会アピール等詳細に打ち合わせを重ね、私自身も文言調整にも加わり何とか当日を迎えた。いつもは大勢の一人として参加していたが、舞台づくりからというとそのスケールの大きさにも驚かされる。例年スポーツ選手や文化人等ゲストスピーカーに招くのだが今年は早くから決めた荒川静香選手が日程調整ができず若干さびしい大会になった。それでも統一地方選挙、参議院議員選挙の年という事もあり例年を上回る4000人超の党員が一同に会し成功裡に終了する事ができた。

　その前日は例年通り全国青年局大会が行われ都道府県連の代表約300名と平成19年の活動方針を決定した。第2部では中川幹事長、中川政調会長との意見交換を行い女性局との合同大会では安倍総裁も出席のもと激励をいただいた。「自分は第31代の青年局長です。」と強調され、青年局の責任と役割の重みを私と同じトーンで話していただいた。

　その後の記念講演は櫻井よしこ先生をお招きし「安倍政権へ期待するもの」と題し、外交、安全保障、憲法とはっきり安倍カラーを示す必要性を訴えていただいた。
実は櫻井さんに決めた後、事務局から「櫻井先生は最近政権批判が強いので･･･他の人にと幹部が言っています」と困って相談に来たが「青年局大会の講師の選定は局長の専決事項」と一蹴し当日を迎えた。当日はチクリと党への注文はあったがすばらしいお話で8Fホール会場満席の皆さんから絶賛をいただいた。取材陣からは「安倍カラー始動！ですね」と冷やかされたが内容は抜群によかったと各社評価をしてくれた。

　政治のメッセージ性の大切さを改めて学んだ党大会だった。

　喪中で年始の挨拶廻りを控えた為、初めておだやかな三箇日を経験した。ただ翌日から礒間会長の葬儀委員長を務める事となり、告別式の打合せや弔辞の原稿を用意する為、事務所へは出た。通夜、告別式と年初の忙しい中、多くの皆様にご会葬いただき何とか無事送ることができた。会長の他界を機に、奥様と26年間営んでこられたレストラン小芝原も閉店する事となり、一抹の寂しさを感じる。幸いにして三人のご子息がそれぞれたくましく成長され安心した。お母さんと家を守ってくれる事と信じる。

　今週からは党の仕事始めでスタートし、各種団体等の新年会に駆け回る毎日だ。例年は国会開会までは地元をベースに活動できたが、今年は党役員として来週の青年局全国大会（16日）、党大会（17日）の運営準備もしなくてはならず、又、専任部会長として通常国会提出法案の事前調整も始まり、永田町と八王子の往復をしている。

　先日、党機関紙「自由民主」の新春号と産経新聞に、それぞれインタビュー記事が掲載されたので紹介させていただきたい。
　本人はもっと丁寧に謙虚に話したのだが、記者の思いもあり？かなり強い口調だが、党内の先輩方には「武闘派！」と冷やかされながらも激励をいただいている。

　皆様おそろいで輝かしい新年をお迎えの事と存じます。
国民の大きな期待を受け誕生した安倍新内閣のもと60年ぶりに改正にこぎつけた教育基本法、防衛省設置法、地方分権推進法等重要法案の成立を以って第165回国会が閉会しました。私にとりましては青年局長として党役員連絡会、総務会への出席をする重責を担う一方、全国組織をかけ巡り、又、党政調会文部科学部会専任部会長として科学技術振興の為の税制度、予算措置に向け各省との折衝を経験しました。役職柄、地元を留守にする事も多くなりますが、「チームABE」のユース・キャプテンとしてその職責をしっかりと務めて、政治家として巾を広げる良い機会と出来るよう研鑽を積む決意です。
又、地元八王子市も4月の「昭和の日」、6月の「圏央道開通」により大きく都市機能の変革が求められる時代に入ります。眠っていた潜在力を発揮できるよう国政の場から引き続き頑張ります。本年は都知事選、八王子市議選、参議院選と大切な選挙が続き、大変お世話になるとは存じますが一層のご指導とご支援を賜りますようお願い申し上げます。