2007年09月

2007年09月28日

■福田新内閣 背水の陣スタート

 総裁選の結果、第22代自民党総裁に福田康夫氏が選ばれた。敗れたとはいえ麻生氏の197票は大健闘であり、結果として派閥の談合とのマスコミの謗りはある意味間違えであった証明にもなった。続く党4役、組閣では自民党かってのオールスター戦とも言える重厚な布陣に先祖返りとの批判もあるが、若手陣が失敗した以上やむを得ない対応だと思う。ここはシニアの皆様に自民党の底力を発揮していただき、我々若手が脇を固める旧型のフォーメーションでがんばるしかない。

 真に「背水の陣」。挙党一致、総力戦で真価を発揮したい。


 さて、フリーズしていた人事も本日の総務会で決定し、副幹事長に再任された。元々の選出根拠が麻生前幹事長指名の別枠だった為どうなるのかと思っていたが、伊吹幹事長も経過を承知の上、引き続き残ってがんばってほしいと要請を受けた。ちなみにもう一つの特命事項のうち、党と官邸の連絡役という僭越な役目は消滅したものと思う。ここはしばらく充電して普通の2回生としての勉強をし直したい。

 劇場型政治は幕を降ろし、地味な本来の政治に戻る事でホッとしている人も多いが、大切なのは改革を後戻りさせてはいけない事で、ややもすれば小泉内閣で始まった都市再生を否定し都市と地方の対立構図をあおる動きも活発になる。慢性渋滞、満員通勤電車、老人の孤独死、歩道のない道路、狭隘道路と木造密集、都市特有の問題も直視しながら地方への手当ても考える「共生の政治」を福田内閣が推し進めるようしっかり行動する。


hagiuda1 at 20:21|Permalink

2007年09月22日

■内閣部会は大忙し

 総裁選はほぼ大勢が決まった中でのスタートとなったが、党の外では盛り上がりを見せている。会場責任者として迎えた渋谷での両候補第一声には1万3千人を超える聴衆が足を止め話を聞いてくれた。続く大阪や高松でも関心は高く“自民党しっかりしろ”との、後のない国民の声に応えて行かなくてはならない。私たち都連は短期間の中だができるだけ開かれた総裁選を実施すべく告示と同時に全党員の投票を決定して全都へハガキの発送を終えた。あまりの段取りの早さにマスコミからの取材が後をたたないが、やはりここは“東京から”というプライドと事務局のがんばり、何より翌日には発送作業を手伝ってくれた170名の青年局女性局の皆様のお陰様と感謝する。

 いよいよ日曜日には新総裁が決まるが、本当の戦いはその後の国会であり、どういう立場になってもしっかりがんばっていきたい。


内閣部会(朝日) さて、国会は止まっていても部会長代理を務める内閣部会だけは大忙しの週だった。参院での逆転を受け民主党の法案提出が活発になり、こちらのペースで法案のまとめができない異常事態となってる影響だ。なにせ責任なき多数派ほど強いものはない。

 被災者生活再建支援法の改正でも大規模半壊以上だった対象を半壊も認めたり、総額300万の支援金を簡単に500万円に引き上げ、しかも3年前まで逆のぼって払うと言いだした。元々、我々も改正の準備をしており、使いがってが悪く、しかも被災地の市町村職員がぼう大な事務作業を強いられ支給率が上がらなかった事を問題視して専門家や知事会と検討を重ねている最中のパフォーマンスには残念だ。財源は国と地方の半々で知事会では600億の基金を積んで対応しており、決して潤沢ではなく、民主党案ではすぐに枯渇する。元々被災地の皆さんに復興のきっかけになってくれるようつくった制度であり、元通りというわけにはいかないことも担当している民主党の皆さんも充分実態は承知しているのだが、小沢氏は政争の具としてぶつけてきた。

 肝炎対策も災害対策も本来は与野党が手柄取りをしたり、争ったりすべき内容でない事は良識ある議員は知っているのだが、“攻めるなら今”というあちらの事情もわからなくはない。ここは浮き足立たず責任政党としての底力を出そうという事で、我方も1週間で取りまとめをし政調幹部を驚かせた。

 内閣部会という新しい分野で早速、行く先々に球が飛んでくるような感があるが、政策を磨く良い機会と受け止めてがんばるしかない。


hagiuda1 at 09:25|Permalink

2007年09月15日

■安倍総理、突然の辞意

 若干、政治理念は伝えずらかったが、具体的な目標を掲げ短く解りやすい所信表明演説を元気に終わらせ、いよいよ代表質問という本会議の直前だった。

 幹事長室に集っていた我々に、報道よりほんの少し早く総理の辞意が伝えられた。「辞意固まる」だからもう覚悟してる事の再確認じゃないか?ざわつく我々に「今日の本会議に出れない」「2時から記者会見」と矢継ぎ早に報告があった。

 「なぜ今?」。頭の中が真っ白になった。

 私なりに異変は感じていた。月曜日の夜、電話で話をした時も会話が途切れる事があった。雨の中始まった薬害肝炎原告団の皆さんの座り込みを心配して、何とか解除できる方策を相談した時だ。「短かったけど良かったですよ」という私に「あー所信表明は元気にやったんだけど・・・」とおかしな対応。それでも肝炎の皆さんのことはしっかりと指示をしてくれた。

 政治信条を一にして行動を共にしてきた。信頼をいただき数々の大切な場面にも同席をさせていただいた。総理になってからも一議員として以上の厚遇を受け活躍の場をいただいてきた。毛並みの良い育ちからは想像も出来ない強い意志に度々驚かされ、あこがれも抱いた。苦しい時だけど、必ず乗り切ってがんばってくれると信じていた。オーストラリアでの「職を賭す」発言で、テロ特措法と刺し違える覚悟だと理解していた。そんな総理の辞任会見。皆が沈黙の中見守ったが、まるで別人のようだった。精一杯の姿勢で臨んだが、決して納得できる会見内容でなかった事は申し上げるまでもない。「無責任だ」。多くの皆様からいただいたご批判に反論はない。ただせめて私だけは、そしりを甘んじて共に受けながらも総理の無念さを共有したい。心身共に限界の中、熟考に熟考を重ねて出した総理の決断を、想いを察してさしあげたい。私ごときに何ができたはずもないが、もう少し力強く支えるすべがなかったのだろうか?後悔の念でいっぱいだ。

 今は一日も早い健康回復と戦列への復帰を期待するばかりだ。

 大きな後盾を失った事は否めないが、もとより裸一貫で政治の世界へ飛び込んだ私は、どんな事態になってもこの国を守る決意、変えて行く勇気は変わらない。
 
 皆様にご心配とご迷惑をおかけした事を心からお詫び申し上げ、引き続きの精進を誓う。


hagiuda1 at 20:08|Permalink

2007年09月08日

■言い出しっぺが汗をかく

 大阪で開催された世界陸上が9日間の熱戦の幕を閉じた。日本は女子マラソン3位、土佐の銅メダル一つという結果に終わった。もちろんメダルの数だけが全てではなく、それぞれの競技選手のがんばりにはねぎらいを申し上げたいが、前評判に比べると考えるところがある。国内では2年前、3年前の記録を基に入賞の可能性を煽るが、世界は日々進化をしており、専門家に言わせると驚く結果ではないそうだ。

 今、党内や超党派の議連を通じて様々な総括をしている。一つは選手の育成強化。結果を出せない選手がCMやテレビ出演を繰り返し国民に過度の期待感を与えているのでは?。
 
 確かにマスコミへの事前出演やイベント参加が目立ったがいくつか理由がある。我国では選手個人への支援が薄くトレーナーやマッサージ、シューズやウェアまで自前で賄う。遠征費も考えれば何らかのスポンサー支援を求めたり、イベントや講演で雑収入を得ていかなくてはならず、結果として大会直前に雑務に追われる環境にある。もはや選手個人の戦いではなく日の丸を背負った戦いに向け調整に専念できる環境をつくれるよう検討を始めた。決してアスリートがはしゃいでテレビ出演をしているのではないことも国民に知ってもらう必要がある。部会では遠藤前文科副大臣を中心に今後これらの制度設計をしようということとなり、私もメンバーに加わった。

 二つ目は、折角世界のアスリートが集う大会にもかかわらず、スタンドのあのガラガラの様子だ。実行委員会形式で行う大会では赤字を避けるため、できるだけ前売りチケットで収支を整える。結果として大会にかかわる関係企業がチケットを大量に捌く。すなわち陸上に興味がなくても仕事の関係でお付き合いする企業がチケットを買う事態が続いている。中には社員の福利厚生や取引先への営業で無駄なく観戦することもあるが、多くは眠ってしまうチケットもあるのだろう。文科省は私の指摘に「暑かったから」という理由を挙げたが、8月の大阪が暑いのは最初から分かっているし、屋根の無い甲子園は満員が続いた。ちなみにあの商業主義の高野連でさえ、外野は500円で1日観戦できる。折角の夏休み、せめて関西圏の陸上部の中高生等にはスタンドで生の興奮を味あわせてあげたかったと反省している。私は昨年WBCの時も感じたが企業チケットを文科省や日体協等の公的機関に現物で寄付した場合、何らかの税制上の優遇措置ができないか検討を提案した。もっともそんな面倒くさいことではなくて文化やスポーツを応援する企業の寄付そのものの控除拡大は毎年税調で議論されているが中々進まない。

 観光特委では「どれだけ海外からのインバウンドを仕掛けたのか?」と質したがこれも調査しますとのこと。とにかくバラバラで各省意識が低いのでこういうことになるんだろうと思った。

 「だいたい文科部会の幹部でも視察に行ってくれとは言われない。陸連には会長に河野議長、副会長には中曽根弘文先生がいるのに気が利かない!」と大笑いで指摘をしたら「お前んとこの親分だって体協の会長じゃないか!」と野次られた。

 翌日、派の総会で「今回の世界陸上をどう総括するか?日本体育協会の森会長に聞きたい」と質問した。森会長も同じ想いで色々話していただいたが、2016年の東京オリンピック招致の危機感からも「スポーツ庁」の創設を宿題に出された。子供達が一流の競技や感動に直面することが日本のスポーツのすそ野を拡げるはずだ。

“言い出しっぺが汗をかく”永田町の掟によってまた一つライフワークが増えた。


hagiuda1 at 11:38|Permalink

2007年09月01日

■自民党 副幹事長に就任

 安倍改造内閣がスタートした。

 閣僚経験者や各派の幹部が半数を占める重厚な布陣で、崖っぷちに立った自民党が底力を発揮するには、安定感のあるよく考えられた組閣だと思う。併せて行われた党役員人事も適材適所にバランスの取れた人選でマスコミ的には古い自民党へ戻ったと揶揄されるが、一定の経験と汗を流した人がそれなりのポジションに付く自民党らしい人事ともいえる。

 我々40歳代以下はフューチャーキャビネットを意識して政策立案能力を磨き、答弁術を学ぶ事となる。

 私は青年局長留任を前執行部から告げられ、その覚悟と活動予定を入れていたのだが、前日になり麻生幹事長から副幹事長就任を要請された。通常副幹事長は各派とブロックからの推薦によるのが慣例だが、私だけは幹事長指名という別格の扱いを受ける事となった。なんでも党再生が喫緊の課題なので全国組織に一定のパイプと信頼のある青年局長としての経験で全国行脚に行けというのが特命事項だそうだ。光栄であると共にまた、全国を巡るのかと思うと気が遠くなる思いだ。

 一方、政務調査会では内閣部会の部会長代理に就任した。やや今までとは畑ちがいだが、しっかりと勉強して政策の幅を広げていきたい。

 同期の仲間も政務官に就きはじめてそれぞれ責任ある仕事を与えられる一年になる。党人として期待に応えてがんばりたい。


hagiuda1 at 10:22|Permalink