2008年02月
2008年02月23日
■地産地消
いささか時季はずれだが、今年最後の新年会であろう幹事長室の新年会が行われた。年明以来、それぞれの立場で走り回ってきた副幹事長が全員揃うのは久しぶりの事。一昔前の幹事長室は党内でも財力を誇示?していたが、昨年の参議院選の敗北、何時あるかわからない総選挙対策もあり、予算緊縮でつつましくやろうという事となった。しかしそこは伊吹幹事長、政界きってのグルメであり自らも料理を趣味とする食通。この度「いぶき亭 四季の食卓」という自らが調理をした料理の素材や解説にコラムをつけた本の出版をした事もあり、海を選挙区に持つ副幹が一品ずつ地場の海産を会場の寿司屋に持ち寄る事となった。海のない内陸の選挙区は地酒、それがない人はデザートでと。さながら中学生の時代、友人の家で行ったクリスマス会のようだ。発案があった時は皆「それは楽しみだ」と盛り上がったが、いよいよ近くなると素材が重ならないよう調整したり、一匹で何人分とれるのか尋ねたり、高かったり安かったり、クール宅急便を時間指定で送ったりと「めんど臭え」となった。皆さんの苦労を横目に私たち都市部はやや高級な日本酒と焼酎を調達するのみで世話なし。楽しみに仕事を終え会場へ。全国から集まった海の幸で贅沢な宴が始まった。北海道から長崎まで、シャケ、海苔、金目、伊勢えび、太刀魚、くえ等、それぞれ寿司屋さんで注文すれば大変な素材。しかし材料費はそれぞれ持ち込んだ副幹の負担というルールだ。しかし、ここはいぶき亭、そんなに簡単には口に入らない。担当が素材の説明をするのだが、幹事長からダメ出しの解説が加わり始めて食す。ちなみに大人の遊びのようだが、それぞれが漁業関係者から受けてきた問題提起をし皆で議論する。港の整備、漁船の燃料高騰、赤潮対策や海域の安全保障等、様々な問題について議論は熱を帯びた。改めて我国の第一次産業の奥の深さを学ばせていただいた。今週は亀井会長が他界をされしばらく休止していた党都市農業研究会も行われ、東京はじめ都市部の農業関係者が党本部へ集まった。本市も昨年の「道の駅」オープンを機に地元の農業者が少し元気が出てきたところ。「道の駅」がある事で市場へ出荷するには数が揃わない農産物を、隙間で出荷できるメリットもある。朝摘みで生産者の顔が見える新鮮野菜が並ぶ事も手伝って、都内初の道の駅はまだ1年も経たずに100万人の来場者と、全国1〜2位の売上を誇っているようだ。
会議で私は大和田で起きた生産緑地を相続で売却し、そこに8F建てのマンションが建った事で隣接の畑に日が当たらず困っている事例を示し、「建築基準法では居住者の日照権は保証されているが、市街地農地の日照権という概念がない。太陽の日が当たらなければ都市農業は継続できない」と訴え、国交省に検討を依頼した。
時まさに中国毒ギョーザが議論されている中、地産地消、我国の農業や漁業の力を見直し、食の安全を考えなくてはならない。
多分多忙な幹事長室では叶わぬ話だろうが、次回は可能なら桜の京都に集まる事となった。
ところで全て持ち込んだ幹事長なじみの寿司屋さんにはいくら払ったのだろうか?きっとお店も初めての経験だったろう。
hagiuda1 at 00:50|Permalink│
2008年02月17日
■国家戦略本部 歴史の検証PT
岐阜1区の女の戦いは東京都連へ飛び火した。野田さんと佐藤さんが公認争いをした選挙区調整は、佐藤さんが東京5区へ国替えをする事で決着をみた。私は党本部の東京ブロック担当副幹事長として、又、都連幹事長代行として内田都連幹事長と共にこの調整のど真ん中に立つことになってしまった。
東京5区は目黒区と世田谷区の一部からなる、いわゆる山の手地区。長い間小杉先生が代表を務めてこられたが今期限りの引退表明を受け、後継候補選びが両区支部の代表12名からなる選考会にて、計11回の会議を経て佐藤さん受入れを決定した。両支部長は「地元から」を念頭に多くの候補者の中から調整をいただいたが、最終的には党本部の要請を受ける形で大所高所に立った決断をいただいた。私も人の選挙どころじゃない状態だが、役目上最後まで職務を全うし伊吹幹事長、古賀委員長からもねぎらいを受けたが、候補に漏れた人からは間接的に恨みを買う割の合わない仕事だった。ただ政治にはこういう調整能力も重要で、菅副委員長からは「萩生田が入っていると聞いて安心してたよ」と声をかけていただいた。
さて、もう一方の主役、聖子さんとは「デジタルアーカイブ」の政策推進を一緒に取り組ませていただいている。もっとも社会全体の事に当たっている部会の皆さんに比べれば、私が「国家戦略ビジョン 歴史の検証PT」で座長として取り組んでいるのは国立公文書館等のあり方とデジタルアーカイブの活用といった狭義の分野だが、実にやりがいがある。そう古くない戦後の事でも外国から言われのない批難をされた時、いつも国内では諸説が横行し打ち返しに時間がかかりすぎる。真実は1つであるのでこの公文書や資料を一元的に管理することは、国益にとっても重要だ。米国では2500人で運営している公文書館を、フィリピンでも400人弱、韓国では180人、日本は42人で運営している。
又、各国は立法、司法、行政いずれの記録も一元管理しているのが多いのに対し、我国の場合は国会は国立国会図書館や憲政記念館、行政は国立公文書館と各省書庫、司法は最高裁や各地裁、という状況。デジタル化も各省ごとの取組みで相互換性はない。昨年暮れに、薬害C型肝炎が問題となった時でも後から厚労省の地下倉庫に481人のフィブリノゲン投与の記録があり、その後、政府の対応が大きく変わった事も記憶に新しい。何とかこういう情報を集約し、歴史の検証ができるよう仕組みを変えなくてはならない。今週PTでは衆参事務局より過去の国会決議の一覧も提出させたが、立法府の先人達が決議した事が継承されていない事も多々あり、この扱いも今後の課題となりそうだ。南京博物館に展示されている多くの写真に誤りがあっても、その誤りを立証できない事が日本の立場を危うくしている。ここは後世に遺恨を残さない為にも、腰を据えて制度を確立したい。
東京5区は目黒区と世田谷区の一部からなる、いわゆる山の手地区。長い間小杉先生が代表を務めてこられたが今期限りの引退表明を受け、後継候補選びが両区支部の代表12名からなる選考会にて、計11回の会議を経て佐藤さん受入れを決定した。両支部長は「地元から」を念頭に多くの候補者の中から調整をいただいたが、最終的には党本部の要請を受ける形で大所高所に立った決断をいただいた。私も人の選挙どころじゃない状態だが、役目上最後まで職務を全うし伊吹幹事長、古賀委員長からもねぎらいを受けたが、候補に漏れた人からは間接的に恨みを買う割の合わない仕事だった。ただ政治にはこういう調整能力も重要で、菅副委員長からは「萩生田が入っていると聞いて安心してたよ」と声をかけていただいた。
さて、もう一方の主役、聖子さんとは「デジタルアーカイブ」の政策推進を一緒に取り組ませていただいている。もっとも社会全体の事に当たっている部会の皆さんに比べれば、私が「国家戦略ビジョン 歴史の検証PT」で座長として取り組んでいるのは国立公文書館等のあり方とデジタルアーカイブの活用といった狭義の分野だが、実にやりがいがある。そう古くない戦後の事でも外国から言われのない批難をされた時、いつも国内では諸説が横行し打ち返しに時間がかかりすぎる。真実は1つであるのでこの公文書や資料を一元的に管理することは、国益にとっても重要だ。米国では2500人で運営している公文書館を、フィリピンでも400人弱、韓国では180人、日本は42人で運営している。
又、各国は立法、司法、行政いずれの記録も一元管理しているのが多いのに対し、我国の場合は国会は国立国会図書館や憲政記念館、行政は国立公文書館と各省書庫、司法は最高裁や各地裁、という状況。デジタル化も各省ごとの取組みで相互換性はない。昨年暮れに、薬害C型肝炎が問題となった時でも後から厚労省の地下倉庫に481人のフィブリノゲン投与の記録があり、その後、政府の対応が大きく変わった事も記憶に新しい。何とかこういう情報を集約し、歴史の検証ができるよう仕組みを変えなくてはならない。今週PTでは衆参事務局より過去の国会決議の一覧も提出させたが、立法府の先人達が決議した事が継承されていない事も多々あり、この扱いも今後の課題となりそうだ。南京博物館に展示されている多くの写真に誤りがあっても、その誤りを立証できない事が日本の立場を危うくしている。ここは後世に遺恨を残さない為にも、腰を据えて制度を確立したい。
hagiuda1 at 14:41|Permalink│
2008年02月09日
■雪の節分
久しぶりの雪は節分を直撃した。前日の天気予報で確かに降雪と報じられていたが、帰宅時にはまだ疑いもあった。翌朝は車を乗り換えたり移動に時間がかかったりと、大慌てのスタートとなった。最初の節分祭は高尾山の薬王院。山頂は一面の銀世界でそれはそれはすばらしい景観だが、積雪は既に20cmを超え、来訪者は例年の1/10程。昨年観光ミシュランの三ツ星に数えられた事もあって、正月には空前の登山客を迎え出足好調だっただけに関係者はちょっぴり残念そうだった。ちなみに私含め八王子の政治関係者は冬場、姉妹都市である北海道の苫小牧市を訪問する事を経験する為、雪用グッズは充実している。私は数年ぶりにスパイク付のスノーシューズ、市長は通常の靴底にアタッチメントの滑り止め、議長は良く分からない?が滑らない靴で参加し、ケーブルカーの中では靴底を見せ合って盛り上がった。
高尾山周辺整備は順調に進み、昨年環境省、林野庁の許可を得て初めて山頂の伐採を行った為、眺望が数段良くなり、特に冬場は富士山に夕日が沈むダイヤモンド富士を観に多くの登山客が訪れ、真っ暗になってからケーブルを増発する土日が増えたそうだ。併せて山麓の広場整備「高尾の里」事業も来年度から具体化する。藁葺きの古民家を移設し車人形の稽古場を作ったり、公園整備を進め登山をしないまでもふもとまで人を呼込むツールにしたい。
高尾駅、武蔵陵との回遊性も高められるよう歩道整備も進んでいる。何より圏央道の(仮)八王子南インターまで開通がなされれば、更に観光地としての立地は高まる。できれば名称を高尾山インターとできるよう国へも働きかけている。都心からわずか1時間でこんなに豊かな自然に接する事ができるのが高尾山の魅力であり、ミシュランに選ばれた所以だ。
都議の皆さんとの連携で薬王院まで上下水道の整備にこぎつけたが、山頂へは残り約2kmが計画外になっている為、未だに汲み取りトイレのまま。しかも登山者の多い休日などは長蛇の列ができてしまう。折角の三ツ星を機に国、都、市の連携で下水の整備をもう一歩伸ばし東京一高い場所にある東京一のトイレを作ろうと協議が始まった。高尾山らしいトイレが出来上がるよう努力したい。
午後からは宝生寺で小川直也選手とハッスル。子安神社、天満神社、多賀神社、八幡神社と年男のはしごは続いた。天候が悪かったので、地面に落ちないよう境内から手渡しで豆や菓子を配ったが、子供達の遠慮深さと対象にお母さん達の元気なのに驚かされた。「萩生田先生〜こっち」と叫ばれるとついつい渡す私も私だが・・・。市長選の日程もあったため今年は新年会を2月にずらした団体も多く、八王子と永田町の往復が続く。春節を迎え、心機一転、課題山積の国会にしっかりと臨む。
hagiuda1 at 18:25|Permalink│
2008年02月01日
■市長三選
八王子市長選挙は、黒須市長の三選を果たすことができ、皆様のご支援に心からお礼を申しあげます。投票率は前回を5%近く上回ったものの、年末に出馬表明した新人が約6万3千票を獲得し、2万票差に迫ったことは改めて選挙の難しさを考えさせられた。
圏央道建設の是非や都立小児病院の移転問題など、新人の主張は私達政治のど真ん中にいる者にとっては周回遅れの話題に感じたが、常に流入人口のある本市では、最終結論に達していない問題については、いつでも政治イシューになることを知らされた。自・公連合対その他という構図も国の与野党対決を被ってしまい、対立軸を際立たせてしまった感は否めない。
いずれにしても、2期8年の財政健全化の努力は高く評価できる。次の4年間、街づくりを攻めに転じて、目に見える成果が出せるよう、市長には全力でがんばってほしいと願い、私も国政からしっかりと追い風を送っていきたい。 ≪選挙結果はこちら≫さて、国会ではガソリン税などの暫定税率を担保する歳入関連法案の年度内成立に向け、ギリギリの折衝を行ったが、民主党は政局一色で話し合いは不調に終わり、やむを得ず2ヶ月間維持するための「つなぎ法案」を提出し大混乱となった。
ガソリンが25円下がるのは誰でも歓迎だが、3月31日で日切れとなる暫定税率は417品目あり、輸入牛肉やチーズ、トマトケチャップや不動産登記料など、逆に上がってしまうものもある。何より地方自治体は来年度予算編成を終えており、道路関連のみならず、教育や福祉へも影響があることは明らかだ。国民生活はパニックとなり、日本の市場信用力は地に落ちて取り返しがつかないことにもなりかねず、国民生活の混乱か国会の混乱かの選択の中、法案提出を決断した。議論を封鎖したのではなく、議論の時間をつくったのだが、もはや何を言っても聞かない。
全面対決の様相となり、委員会付託をされた財務金融委員会と総務委員会には「ガソリン値下げ隊」なる民主若手がプラカードを手に質疑の妨害に大挙して押し寄せた。名誉?なことに、この混乱の中、総務委員会では党を代表して質疑に立った。
野次と怒号の中での質疑で、答弁も聞こえないほどの状況の中、私は「政治家はそれぞれ、主義、主張、思想や信条の違いはあるが、議論をするために国民に選ばれたのが代議士だ」と主張し、いくつかの点で質した。
徹夜の覚悟をしたのだが、その日の午後、衆参議長の斡旋により、年度内に参院が一定の結論を出すことでつなぎ法案は幻となった。火だるまになり質問に立った私は、翌日法案取り下げのための総務委員会では「取り下げにご異議ありませんか?」との委員長の採決に小さく「異議あり」と答えた。
いずれにせよ戦いは第2ラウンドへ続く。
hagiuda1 at 23:25|Permalink│