2008年04月

2008年04月25日

■12分の挑戦

『中央線通勤時間帯高尾―東京12分短縮に向け
三鷹―立川複々線化を後押し!』

 朝の中央線は乗車率208%、スピードは※5路線の中で他より10km/h遅く都内ワースト1。高尾―三鷹間は複線でトラブルがあればただちに不通。この環境改善に立ち上がります。

 立川以西は高架化事業にも取り残され格差を感じてきましたが、幸い並木町、小門町と単独立体化を進め、開かずの踏切対策に取り組んできました。もちろん高架連続立体をあきらめるつもりはありませんが、圏央道の開通、南バイパスの整備等、市内の交通体型が変化する今、優先順位を見直し立川―三鷹間の複々線化を急ぐ決意をしました。この事業は沿線自治体の負担が発生する為、高架化だけでも30年を要し、このペースで行けばいつになるかわかりません。地下で駅に止まらず進む複々線化の受益者は沿線ではなく後背地にあります。私は今までの負担基準を改め本市はもちろん東京都、山梨県、長野県にも協力をあおぎ、国も都市再生の位置付を高めダイナミックに事業を加速させたいと考えます。

 40年間未整備なのは中央線のみ。継続して取り組む事のできなかった政治力の欠損を取り戻さなくては本市の発展はありません。利用者の皆様の声が唯一の力です。12分の挑戦に皆様の力を貸して下さい。


※5路線
東北方面(宇都宮線・高崎線・湘南新宿ライン・京浜東北線・埼京線)
常磐方面(快速線・緩行線)
総武方面(快速線・緩行線・京葉線)
東海道方面(東海道線・横須賀線・湘南新宿ライン・京浜東北線)
中央方面(快速線・緩行線)

hagiuda1 at 09:28|Permalink

2008年04月18日

■火山議連

 火山議連を結成し活動がスタートした。

 私の選挙区には年間250万人の登山客が集う高尾山はじめ、いくつもの山があるが火山はない。しかし昨年一年間、党の科学技術専任部会長を務める中、大学の科研費等を検討していくと火山列島でありながら火山研究が年々縮小している現状を憂い、仲間の皆さんと相談し組織化を試みた。

 ちなみに国内には108の活火山が存在するが、都道府県別に数えると東京には19もあり最大の火山都市である。2000年の三宅島噴火の後、私は都議会議員としてその対応にあたったが、刻々と変化する山の状況を的確に予測をし、慌てずに避難計画を進め、一人の人的被害もなかった事に感心した。ところが数ヶ月後、水蒸気爆発が頻発し未経験の泥流が発生し、山頂が陥没する次第になり、その後4年間に渡り島民は予想もしなかった長期の避難生活を強いられる事となった。実は最大の避難民を受け入れたのが八王子市で市内の公営住宅を提供し、又、ひよどり山には三宅島元気農場を開設し「あしたば」を始め農作物の生産に取り組んだ。近所という事もあって度々激励にお邪魔をし、なじみの方々も増え、選挙の時には逆に激励を受けた。ガスが落ち着いてからはマスクをつけ三宅島に渡り現場調査にも参画したが、灰だらけの町を周りながら「ここで本当に生活が再開できるのか?」と疑ったりもした。今では3/4の島民が帰島し元気に生活をしているが、便利な都会暮らしやその間の就職で島に戻らない決断をした方々もいる。

 一度噴火をすれば全ての生活を長期に亘り奪う火山噴火は最も恐ろしい自然災害であるが、地震や竜巻と比べ頻度が高くないため研究は尻すぼみになりつつあり、観測は108のうち40に留まっている。一方20世紀は火山研究の後進国だったイタリアやフィリピン等はその後研究体制を強化し、今では日本が後進国となってしまった。地道な研究を積み重ねていかなくてはならない火山観測は、研究の第一人者となっても国内噴火に遭遇する事は稀で、学生達にはなおさら興味を失う者も少なくない。研究者達を海外の噴火現場に派遣したくとも、予算は削減の一途をたどりデータ不足は否めない。

 いつ起こるかわからない災害への投資は財政状況厳しい折勇気がいるが、富士山の噴火も否定できない今、改めて支援体制を作っていきたいと思う。火山国でありながら、火山に関する議連も調査会もなかった党内で観光振興、防災、農業支援、様々な角度から火山について研鑽を積みたい。


hagiuda1 at 22:19|Permalink

2008年04月12日

■騒ぐだけ宣伝に

 中国人映画監督リ・イン氏の作ったドキュメンタリー映画「靖国」がおかしな話題になっている。
 事の発端は文化庁の外郭団体である(独)日本文化芸術振興会が公費750万円を助成した基準が妥当かどうかを質した事にあるが私も当初から関わってきたので真相を話したい。
 一部マスコミが「反日映画に国費?」という記事が出た前後から識者の皆さんから助成選考基準が不明瞭という批判が党や各議員にあったため稲田先生が窓口になって文科省に確認した。ちなみに稲田先生は弁護士出身の女性議員で党内でも有数の論客。何かの勉強会の講師で国会へ来ていただいた時に安倍先生と私が話を聞いて一目惚れし、「来年の参院選挙に出馬してもらおう」と勝手に決めた。突然の解散で前回の衆議院選挙に福井一区から堂々の当選をされたが、その出馬要請をしたのが平成17年8月15日、戦後60年の終戦記念日に靖国神社から党本部へ戻る車の中で安倍幹事長代理と私は「大阪と福井どっちにしよう?」「出身が福井なら福井の方がいいですよ」と今から思えば他人様の人生をよくも短時間で決めたと反省するほどバタバタの中でお願いした。靖国参拝
 文化庁の部長の説明は「中立公平に選定したはずだが、作品に問題があった」ただ「反日がテーマではないので一度観てほしい」と持ちかけられた。
 ここで話は複雑にこじれる。仲間内の議論では「映画の中身が良いか悪いかは問題ではない。日本映画振興の為に作った基金で中国の映画に助成するのがおかしい」「観ないのに助成対象としてふさわしくないと断定するのが如何か?」「観れば表現内容に政治がクレームをつけたとなる」等今日の騒ぎを予想できるやりとりがあった。しかし「文化庁が観てくれというなら観れる人は観ればいい」となり、3月12日に場所も時間も文化庁がセットした試写会を議員に案内した。ところが数日経って制作会社が特定の議員だけに観せるのは事前検閲になるのでフィルムを貸さないとなり試写会は中止になる。「観せてくれとも頼んでない試写会を政治介入で中止と言われるのは心外。どうなっているのか」文化庁に質したところ改めて超党派での試写会となった。ちなみに私は日程が合わず試写会には参加していないので作品の中身には意見を申し上げるつもりもないが、今日問題にしているのは以下の点である。

 第1にこの作品は助成目的の「我国の優れた映画製作活動を奨励し映画芸術の振興を図るため日本映画製作活動を支援する」とは合致しないと思われる点だ。たとえば申請会社は渋谷区のアパートの一室に登記してあるがプロデューサー、監督は共に中国人、協同製作者は香港のテレビ局、上海の有限公司、これで日本映画と呼べるのだろうか?
 第2に実績要件で「国内に一般的に広く公開されたドキュメンタリー日本映画の実績」がなくてはならないが実績覧には中国で公開されたものやテレビ番組が並び「一般に広く公開された日本映画」に該当するものが不明確。
 第3に2006年7月の申請時に2007年9月公開とあるだけで「映画館又はホールにて1週間以上公開されるもの」に該当していなかった事(2008年4月公開)
 もともと16mmで制作を予定していて「助成がもらえなければ35mmに変換したい」とあり助成がなければ劇場公開用フィルムにならなかった事も想像できる。
 第4に申請シナリオと完成品が大幅に変更されている事。
 第5に「宗教的又は政治的宣伝意図を有しない」という作品条件に申請時から「戦争と平和、生と死、植民主義と愛国主義、名誉と恥辱、宗教と政治、右翼と左翼の衝突をめぐって靖国の精神構造を見極めようと試みた」と記されており明らかに政治テーマになる確信犯である。

 ちなみにこの年は他の14作品が審査で落選したがいずれも純粋な日本映画でありメジャーデビューを目指す日本の監督やプロデューサーが作ったものばかりだ。助成対象に条件を揃えながらどうしてもこの作品に金を出したかった審査員がいたのではないかと思われても仕方ない。少なくとも基金の設立の趣旨に照らしても、もともと対象となる作品とは思えない。
 どうやらマスコミは「政治圧力による表現の自由を奪う暴挙」に話をすり替えたいらしい。
 私費で作った映画ならどんなストーリーでもどんな表現でも自由だが、公費が入れば話は別だ。


hagiuda1 at 17:30|Permalink

2008年04月04日

■八王子発、一般財源化

 予算案は憲法の規定により衆議院での優位性による成立を見たが、歳入法案は認められず、憲政史上前例のない異常事態となった。4月1日から租税特別措置法に基づくガソリン・軽油の暫定税率が期限切れを迎えたことにより、本来は課税済みのものも含めガソリン値下げも始まり、石油業界団体の混乱は避けられず対応に苦慮している。誰だってガソリンは安いほうが良いに決まっているが、既に使い道が決まっている2.6兆円の穴が開けば各自治体は予算の組み替えをしなくてはならず、平成20年度のこの事態は回避しなくてはならない。福田総理は「21年以降、特定財源の一般財源化」という大きな決断を示した。私は「道路関連公益法人の徹底的な無駄の排除」や「10年間59兆円という道路整備中期計画を抜本的に見直し、新たな計画とする事」を前提に総理の決断を支えていきたい。但し単純に一般財源化=交付税という構図になれば、開かずの踏切対策や歩道整備、高速料金の値下げ等、東京の抱える特殊事情や八王子の街づくりは不交付団体の為、ゼロ査定にもなりかねない。交付団体にも必要な予算は配分されるよう、無駄をなくし、使い道の明確化するという視点で一般財源化の制度設計に取り組みたい。改革を後退させないよう若手の仲間で議連を作り総理へも提言をした。
 ここは民主党も政局だけではなく、総理決断を具現化するためにも審議を進めて欲しい。


小泉会食 一般財源化の震源地は2月22日の八王子市での東京ルネッサンス21 時局セミナーにおける小泉発言であり、党内では主宰をした私の責任も重大だが、そんな深刻な私とは対象的に「萩生田さんとこで言っちゃったからなー、俺も」と小泉元総理は笑う。今週は花見と称して数人の仲間とイタリア料理に誘っていただいた。「八王子はおもしろい。ミシュランの三ツ星に選ばれた高尾山に武蔵陵、20以上も大学があり、サルやイノシシも出るんだ」と皆さんに八王子の紹介をしてくれた。総理時代の苦労話や解散秘話、残念ながらここでは書けないが実に楽しく皆で盛り上がった。私と安倍前総理の縁が拉致問題であり、蓮池さんが八王子に住んでいた事、八王子市議会で国に意見書を提出した事等、改めて自分の生い立ちを話したり、小泉元総理も北朝鮮での金日成とのやり取りなども披露してくれた。次回は高輪のラーメン屋で、その次は芝公園のてんぷら屋で集まることを決め解散した。「少し時間ができたのでみんなと付き合いたいが、すぐ再登板とか政局にされるんで中々難しいね。5年間全力で総理やって、もう1回やりたいほど変人じゃないよ」と元総理。
変人こそ必要な時もある

hagiuda1 at 20:38|Permalink