2008年07月
2008年07月25日
■八王子でも通り魔殺人
事務所の目前の駅ビルで悲惨な、許せない通り魔殺人事件が起こってしまった。当日は親しいマスコミの皆さんとの暑気払いの最中に配信された各社の最新情報で知った。テレビのニュースでは意識不明の重体と報じられていたが、既に死亡を伝えられるのも嫌なものだ。他にけがをした被害者もいると聞き娘の安否や、事務所のインターン学生たちの無事を確認した。
徐々に事件の全容が明らかになるにつれ、複雑な思いに駆られた。犯人は地元の青年。面識のない被害者は学園都市ならではの地方出身者。既に就職も決まり、私もよく利用する本屋さんで継続的にバイトをしていたとの事。
「誰でもよかった」秋葉原での加藤と同じ理不尽な理由でたまたま命を奪われてしまった中大生は、あまりにも気の毒でならない。ご冥福を心から祈る。
22大学、11万人の学生の集まる学園都市八王子市。
亡くなられた斉木さんも、4年前、不安と希望に胸を膨らませ八王子へ来たことだろう。少しずつ街にも慣れ、行きつけの店や友人知人も増え、卒業後は八王子を第二の故郷と思ってもらえるはずだった矢先に、こんな悲しい目に会うとは…。
私も心のどこかで秋葉原だから起こる事件と思い込んでいたのではないか。
もはや場所ではなく日本中で起こる可能性がある事を再認識し、そういう人間を生み出して来た教育や社会構造に真正面から取り組まなくてはならないと決意を新たにした。
犯人の自分勝手な理由はどこから生まれるのか? 生命を軽んじる風潮はいつから蔓延したのか? 実は取り調べ段階ではゲームや書物など系統だった影響のある物の名が出てくるが、立件までの作業であり、裁判になると表現の自由との関係で問題視されなくなる傾向がある。国を挙げて長期に渡り遡った子育て期間中の問題点や、類似事件犯人の共通点等を調査し、幼少期の体験や脳科学等あらゆる原因究明に立った根本的な問題解決を考えなくてはならないと警察庁や内閣府に対応を指示した。
豊かさと引換えに失ってきた「何か」を取り戻さなくてはならない。
徐々に事件の全容が明らかになるにつれ、複雑な思いに駆られた。犯人は地元の青年。面識のない被害者は学園都市ならではの地方出身者。既に就職も決まり、私もよく利用する本屋さんで継続的にバイトをしていたとの事。
「誰でもよかった」秋葉原での加藤と同じ理不尽な理由でたまたま命を奪われてしまった中大生は、あまりにも気の毒でならない。ご冥福を心から祈る。
22大学、11万人の学生の集まる学園都市八王子市。
亡くなられた斉木さんも、4年前、不安と希望に胸を膨らませ八王子へ来たことだろう。少しずつ街にも慣れ、行きつけの店や友人知人も増え、卒業後は八王子を第二の故郷と思ってもらえるはずだった矢先に、こんな悲しい目に会うとは…。
私も心のどこかで秋葉原だから起こる事件と思い込んでいたのではないか。
もはや場所ではなく日本中で起こる可能性がある事を再認識し、そういう人間を生み出して来た教育や社会構造に真正面から取り組まなくてはならないと決意を新たにした。
犯人の自分勝手な理由はどこから生まれるのか? 生命を軽んじる風潮はいつから蔓延したのか? 実は取り調べ段階ではゲームや書物など系統だった影響のある物の名が出てくるが、立件までの作業であり、裁判になると表現の自由との関係で問題視されなくなる傾向がある。国を挙げて長期に渡り遡った子育て期間中の問題点や、類似事件犯人の共通点等を調査し、幼少期の体験や脳科学等あらゆる原因究明に立った根本的な問題解決を考えなくてはならないと警察庁や内閣府に対応を指示した。
豊かさと引換えに失ってきた「何か」を取り戻さなくてはならない。
hagiuda1 at 16:02|Permalink│
2008年07月18日
■「竹島」は我が国固有の領土
文科省が新学習指導要領の解説書に「竹島」の領土問題の存在を記述した事で韓国側では定番の日本批判、内政干渉の騒ぎが起こっている。
もとより島根県の竹島は歴史的事実に照らしても、国際法上も明らかに我が国固有の領土であり、何の根拠もないまま1952年(昭和27年)より韓国軍による実効支配が続いている。我が国は明確な根拠を示し累次に渡る抗議を続け、平和的解決を図るべく1954年以来、数度に渡り国際司法裁判所への提訴を提案しているが、拒否をしている状態だ。もちろん国際司法上韓国の領有権が認められれば、我が国は領土を失うリスクをとってもはっきりさせようと呼びかけているのにだ。
反省すべきは良好な日韓関係の構築を急ぐばかり我国は長年にわたり竹島を政治問題化せず先送りしたのみならず、韓国へ外交上の配慮から我国の子供達へもその事を伏せ、学ぶ機会さえも奪ってきた事だ。
結果としてここ数十年、韓国の中学生は歴史や地理の授業で独島(韓国名)は韓国の固有の領土で日本が占領を目論んでいると学び、日本の子供達は大人になって「そうだったんだ」と気づく。
抗議の回数も減り、いつしか竹島は韓国領なのではないかと思う国民も増えてきた。完全に間違ったメッセージを両国民に送り続けた罪は大きいと言わざるを得ない。
そこで今回、改正教育基本法を踏まえ、本来は北方領土問題と同様に教科書への記載を期待したが、配慮に配慮を重ね、学習指導要領のそのまた解説書に辛うじて「竹島」の2文字を入れるに留まった。ちなみにこの解説書は教員必携のものではなく、個人で購入するものなので目を通さない教師がいてもお咎めはないものだ。ただ今年書き入れなければ10年、約1,000万人の国民が竹島を学ばずに育つ。書きぶりや政府の対応に不満はあるが、ここに辿り着くまでの経緯を知りすぎている私としては批判は避け、むしろ国民の叱責があれば受けなくてはならない立場かもしれない。
残念なのは夏休み期間中、民間レベルでの様々な交流行事が政治マターで中止になってしまう事だ。韓国にはこういう時こそ是非話し合いを重ね、真の友好関係を築くべきだと願うし、草の根外交を人質に北の国のような事はしてほしくない。
27日からは党青年局で訪韓を予定している。ソウル市長時代から親交のあるイ・ミョンバク大統領との再会を楽しみにしているが、打ち合わせをするはずのクォン・チョルヒョン大使が召還されてしまい見通しが立たない状態だ。
拉致問題を含め6カ国協議で韓国との協力が必要な時に「タイミングが悪すぎる」というマスコミのキャスターもいるが、いつなら笑って話のできる内容なのだろう。
むしろ今まで我が国が沈黙を続けてきた事が、事を大きくしていると思う。
地続きの西洋では「一坪の土地を失う事に鈍感な国家はやがて全ての土地を失う」と言われてきた。ここは日本の領土である事を明確にした上で韓国との共同利用など未来指向の政策はいくつもあるが、その逆はないであろう。
もとより島根県の竹島は歴史的事実に照らしても、国際法上も明らかに我が国固有の領土であり、何の根拠もないまま1952年(昭和27年)より韓国軍による実効支配が続いている。我が国は明確な根拠を示し累次に渡る抗議を続け、平和的解決を図るべく1954年以来、数度に渡り国際司法裁判所への提訴を提案しているが、拒否をしている状態だ。もちろん国際司法上韓国の領有権が認められれば、我が国は領土を失うリスクをとってもはっきりさせようと呼びかけているのにだ。
反省すべきは良好な日韓関係の構築を急ぐばかり我国は長年にわたり竹島を政治問題化せず先送りしたのみならず、韓国へ外交上の配慮から我国の子供達へもその事を伏せ、学ぶ機会さえも奪ってきた事だ。
結果としてここ数十年、韓国の中学生は歴史や地理の授業で独島(韓国名)は韓国の固有の領土で日本が占領を目論んでいると学び、日本の子供達は大人になって「そうだったんだ」と気づく。
抗議の回数も減り、いつしか竹島は韓国領なのではないかと思う国民も増えてきた。完全に間違ったメッセージを両国民に送り続けた罪は大きいと言わざるを得ない。
そこで今回、改正教育基本法を踏まえ、本来は北方領土問題と同様に教科書への記載を期待したが、配慮に配慮を重ね、学習指導要領のそのまた解説書に辛うじて「竹島」の2文字を入れるに留まった。ちなみにこの解説書は教員必携のものではなく、個人で購入するものなので目を通さない教師がいてもお咎めはないものだ。ただ今年書き入れなければ10年、約1,000万人の国民が竹島を学ばずに育つ。書きぶりや政府の対応に不満はあるが、ここに辿り着くまでの経緯を知りすぎている私としては批判は避け、むしろ国民の叱責があれば受けなくてはならない立場かもしれない。
残念なのは夏休み期間中、民間レベルでの様々な交流行事が政治マターで中止になってしまう事だ。韓国にはこういう時こそ是非話し合いを重ね、真の友好関係を築くべきだと願うし、草の根外交を人質に北の国のような事はしてほしくない。
27日からは党青年局で訪韓を予定している。ソウル市長時代から親交のあるイ・ミョンバク大統領との再会を楽しみにしているが、打ち合わせをするはずのクォン・チョルヒョン大使が召還されてしまい見通しが立たない状態だ。
拉致問題を含め6カ国協議で韓国との協力が必要な時に「タイミングが悪すぎる」というマスコミのキャスターもいるが、いつなら笑って話のできる内容なのだろう。
むしろ今まで我が国が沈黙を続けてきた事が、事を大きくしていると思う。
地続きの西洋では「一坪の土地を失う事に鈍感な国家はやがて全ての土地を失う」と言われてきた。ここは日本の領土である事を明確にした上で韓国との共同利用など未来指向の政策はいくつもあるが、その逆はないであろう。
hagiuda1 at 17:06|Permalink│
2008年07月12日
■早寝、早起き、朝ごはん
教育再生会議のメンバーでもあり、百ます計算で有名な陰山英男先生が校長を務めた尾道市立土堂小学校を視察で訪問した。
かつて党の文教制度調査会に講師としてお招きした時の先生のお話は「真に子供の為に何が大切か?」学力向上には生活習慣の改善を説かれ、いつか機会があったら訪ねてみたいと思っていた。
先生が薦めていた「早寝、早起き、朝ごはん」の提唱は、そのまま文科省の省訓とも言えるキャッチとなった。
先生個人のリーダーシップに依存するところが大きいと思っていたが、氏が学校を去って3年、そのパワーは衰える事なく成長し、先生方にも子供達にもしっかりと浸透している事におどろきを感じた。
今や文教族のうるさい若頭?になった私に配慮いただき、当日は県教委や市教委、尾道市の半田教育長さんまでお出かけいただき、県や市をあげて土堂ブランドを育て、そこから県内の成功例を発信してる様子や意気込みを感じる事ができた。松原校長はじめ先生方も私の訪問を歓迎いただき、丁寧な説明と一つ一つの教室を廻らせていただいた。
とにかく子供達が元気で明るい。
6年生が郷土伝統の太鼓から伝わるオリジナルの”土堂っ子太鼓”で迎えてくれたが、実に本格的で、何よりおどろいたのは楽譜がない事だ。
先輩から身体で学んだ曲を代々受け継ぎ、又、新曲を作るとの事。子供達は朝7時前から登校し、近所の清掃をしてから太鼓の練習をするそうだが、太鼓の数が足りず下級生は新聞紙を丸めたバチを持って机を叩いて練習する。一年生のクラスでは「あいうえお」の反復を北原白秋の詩や地元出身の林芙美子の詩と併せて元気に朗読をし、2年生は辞書を引き、百ます計算で徹底的に反復をする。4年生は、地理や理科を同時に学ぶモジュール授業を見せていただいた。5年生では国語と英語を同時間に学ぶ意外な授業内容だが、既にしっかりとした国語力の上に外国語を学ぶという基本はしっかりとできあがっている。
ITを活用した授業も盛んであり、それでいて子供らしさは東京都は比較にならない。皆が元気に挨拶する、歴史、伝統、文化、IT、国際化、先駆的取組みと基礎基本の反復、全てを網羅していると言っても過言ではない。新鮮な感動と共に、公教育復活のヒントが掴めた感がした、充実した視察であった。
“学校には何で携帯電話が必要なんですか?”
最先端のIT教育をやりながら既に情報教育インターネットリテラシーにも取組んでいる校長は、私の話に逆にびっくりしていた。
陰山先生が去った後でも、後に続く先生方は迷いなく自信を持って授業を行っている。父兄の理解、信頼、地域の協力、そして元気な子供達、これが全てだと先生は言いきる。
もちろん様々な社会背景の違いはあろうが、広島の尾道に出来て他では出来ない事はないだろう。「早寝、早起き、朝ごはん」まずは出来る事から始めてみよう。
かつて党の文教制度調査会に講師としてお招きした時の先生のお話は「真に子供の為に何が大切か?」学力向上には生活習慣の改善を説かれ、いつか機会があったら訪ねてみたいと思っていた。
先生が薦めていた「早寝、早起き、朝ごはん」の提唱は、そのまま文科省の省訓とも言えるキャッチとなった。
先生個人のリーダーシップに依存するところが大きいと思っていたが、氏が学校を去って3年、そのパワーは衰える事なく成長し、先生方にも子供達にもしっかりと浸透している事におどろきを感じた。
今や文教族のうるさい若頭?になった私に配慮いただき、当日は県教委や市教委、尾道市の半田教育長さんまでお出かけいただき、県や市をあげて土堂ブランドを育て、そこから県内の成功例を発信してる様子や意気込みを感じる事ができた。松原校長はじめ先生方も私の訪問を歓迎いただき、丁寧な説明と一つ一つの教室を廻らせていただいた。
とにかく子供達が元気で明るい。
6年生が郷土伝統の太鼓から伝わるオリジナルの”土堂っ子太鼓”で迎えてくれたが、実に本格的で、何よりおどろいたのは楽譜がない事だ。
先輩から身体で学んだ曲を代々受け継ぎ、又、新曲を作るとの事。子供達は朝7時前から登校し、近所の清掃をしてから太鼓の練習をするそうだが、太鼓の数が足りず下級生は新聞紙を丸めたバチを持って机を叩いて練習する。一年生のクラスでは「あいうえお」の反復を北原白秋の詩や地元出身の林芙美子の詩と併せて元気に朗読をし、2年生は辞書を引き、百ます計算で徹底的に反復をする。4年生は、地理や理科を同時に学ぶモジュール授業を見せていただいた。5年生では国語と英語を同時間に学ぶ意外な授業内容だが、既にしっかりとした国語力の上に外国語を学ぶという基本はしっかりとできあがっている。
ITを活用した授業も盛んであり、それでいて子供らしさは東京都は比較にならない。皆が元気に挨拶する、歴史、伝統、文化、IT、国際化、先駆的取組みと基礎基本の反復、全てを網羅していると言っても過言ではない。新鮮な感動と共に、公教育復活のヒントが掴めた感がした、充実した視察であった。
“学校には何で携帯電話が必要なんですか?”
最先端のIT教育をやりながら既に情報教育インターネットリテラシーにも取組んでいる校長は、私の話に逆にびっくりしていた。
陰山先生が去った後でも、後に続く先生方は迷いなく自信を持って授業を行っている。父兄の理解、信頼、地域の協力、そして元気な子供達、これが全てだと先生は言いきる。
もちろん様々な社会背景の違いはあろうが、広島の尾道に出来て他では出来ない事はないだろう。「早寝、早起き、朝ごはん」まずは出来る事から始めてみよう。
hagiuda1 at 09:58|Permalink│
2008年07月04日
■財政再建VS上げ潮
早いものでもう7月。国会は閉会したとは言え、党政調に加え、いつもは11月から始まる党税調の会議が、消費税や道路特定財源の一般財源化をはじめ税の抜本改革議論のため前倒しのスタートとなり、永田町との往復の日々。党内では「財政再建派」と「上げ潮派」の論争が熱を帯びてきた。私はどちらとも距離を置き、将来の人口減少社会を考えた時に消費税率の見直しは避けて通れない一方、せっかく真剣な行革が成果を上げ始めた今、増税をすれば、無駄遣いや各省の経営努力は必ず減速をし、うやむやになってしまうと憂い、「増税の前にやる事がある派」とでも言える仲間と行動を共にしている。居酒屋タクシーやマッサージチェアに代表される細かいものや、特別会計・独立行政法人・公益法人を含め「出ずるを制す」努力を最後までやった上で、国民にお願いすべきと考える。もちろん国会も例外であってはならない。親からの莫大な遺産や副収入のある「お気楽改革派」は、報酬はいらない等のパフォーマンスを繰り広げるが、私のような一世一代の政治家は歳費と地元の皆さんの浄財だけで精一杯の活動をしている。金持ちしか政治家になれない時代に逆戻りすれば、いよいよ国民の視線とずれた政策が横行することになるだろう。それよりも定数のあり方や二院制の意義、院の職員体制や外注による民間活用など、改善点はまだまだある。
圧倒的多数の一般国民感覚を伝え立法作業を進める為にも、普通の生活感覚を持った代表も出せる環境は残しておかなくてはならず、その為にも無駄と言われない働きを私こそがしなくてはならない。
週末、静岡で行われた東京自民党政経塾(深谷隆司塾長)の講義では「地方分権の課題」と共にそんな自分の生い立ちや想いを語らせていただいた。その後の講師は私が無理を言って、超毛並みのよい安倍前総理に務めてもらったので説得力は無かったかも知れない?
元気になった安倍前総理は総理経験者という気取りは一切無く、経済や外交の安倍節を披露してくれ、塾生全員と写真撮影にも応じてくれた。辞め方はともかく、その国家観とめざす方向には若い皆さんも期待をしていてくれた事が、その後の懇親会で良く理解できた。
変化の激しい永田町では“一丁あがりの過去の人”へ封じ込もうという勢力もあるが、肩に力を入れず王道を歩み直す決意の安倍政治の魅力を一緒に広げていきたい。
圧倒的多数の一般国民感覚を伝え立法作業を進める為にも、普通の生活感覚を持った代表も出せる環境は残しておかなくてはならず、その為にも無駄と言われない働きを私こそがしなくてはならない。
変化の激しい永田町では“一丁あがりの過去の人”へ封じ込もうという勢力もあるが、肩に力を入れず王道を歩み直す決意の安倍政治の魅力を一緒に広げていきたい。
hagiuda1 at 21:35|Permalink│