2008年12月

2008年12月26日

■新ケーブルカーお披露目

高尾ケーブルカー3 ミシュラン観光本で三ツ星に沸く高尾山は、苦手だった冬場も克服して元気だ。手前味噌だが、三年前に頂上付近の木を初めて伐採して以来、南西の方角に富士山がよく見えるようになり、この冬至の前後の天気の良い日には、富士山頂にまっすぐ降りる夕日が「ダイヤモンド富士」と称してくっきりと映り、真っ暗になってからケーブルを増発して登山客が下山する事も増えたそうだ。地元の皆さんの努力もあいまって、都議会でも紹介した「冬そば」のキャンペーンも続き「山に登らないまでも・・・」と高尾へ足を向けてもらう試みをしてきたが、よもやの冬の山頂に人が集まるとは期待以上の出来に戸惑いも感じる。

 さて、高尾山のケーブルカーは昭和2年の営業開始以来、戦時中の一時を除いて稼動を続け、多くの人々の足として親しまれてきた。
 現在の車両は昭和43年から40年以上も働き、この度、新型車両に入れ替えが行われ、光栄にも式典に来賓として招かれた。
 当日、山頂では初雪の降る寒さだったが、高尾山らしく薬王院の大山大僧正の仏式による安全祈願を終えテープカットをし、新装の「もみじ」で山頂駅へと向った。定員等外形は変わらないが、窓を大きく取りワイドビュウで景色がより見やすくなった。


高尾ケーブルカー2 確かにミシュランの追い風もありここ一年順調にお客さんは増えているが、逆に紅葉の日曜などは銀座の歩行者天国並の渋滞でケーブルに2時間待ちではリピーターを失うのが心配だ。登山電鉄の職員が並ばせずに1号路の紹介をしたと聞いてホッとしたが、外国人へのPR不足は否めない。高尾山には山麓含め色んな楽しみ方がある事を外国語で紹介するパンフレットの作成を関係者と一緒に取り組みを始めた。
 新ケーブルカーの待つ厳冬の高尾へ、初詣がてら出かけてみてはいかがか?

 今年もあと数日。年明けは5日から通常国会というスケジュールであわただしい年末年始になるが、間違いなく選挙の年になる以上公務をしっかり務めながら戦いにも備えていきたい。

hagiuda1 at 18:49|Permalink

2008年12月19日

■文科省vs橋下知事?

オリンピック議連
 今国会の会期末にオリンピック招致決議を目指し準備をしたが、日程的な問題等あり達成に至らなかった。しかし超党派の招致議員連盟の設立総会まではこぎつけ「いかなる政治状況にあっても一致協力して、次期通常国会の早期成立を目指す」総会決議を行う事ができた。
 当日は北京オリンピックで活躍した男子4×100リレーの朝原選手や、柔道の上野選手、レスリングの伊調選手等メダリストたちも駆けつけていただき盛り上げてくれた。国会は対決モードで心配もあるが、何とか成立できるよう引き続き努力を誓う。

monka さて、全国一斉テストの結果公表を巡って文科省をバカ呼ばわりしている大阪府の橋下知事が「教職定数の改善要望」と称して私の部屋を訪ねた。今や総理をしのぐマスコミの数を連れての来省で、終始要望とは別の学力テストの事を熱心に話された。私は知事が教育行政に関心を持ち発言してくれる事には感謝を申し上げ、他方一連のバカ発言には苦言を呈した。知事が憤慨しているのは専門家検討会議の出した改善策の中に「調査結果の提供にあたっては弾力的な対応を可能にする」、すなわち「教育委員会がいらないといえばデータは出さない」という項目が次回の要領に盛り込まれる事を危惧しての事だ。
 テレビカメラの前ではまくしたてる知事もカメラがなくなれば実に紳士で、教育にかける情熱は共感するところも多い。
 ただこのテストの再開には40年以上もかかり様々な反対を抑えて当時の中山大臣が英断を下した経過を知りすぎているだけに、まずは続けながら充実を図っていきたいという思いから、単純に公表の是非だけを議論するのは私も慎重だ。その事を良い事に活用も怠り、しまい込みに近い自治体の存在も否めない。

 市町村や学校の序列化や過度な競争につながらない事を前提に、しっかりとした向上対策をセットでそれぞれ活用の巾を広げていっていただく延長で、都道府県下の市町村と同じ問題意識を持って公表のやり方に同意が取れるのであれば、一つの活用方法としてあってもいいのではという持論を展開した。
 せっかく税金を使って行うテストであるので、結果をどう活かし基礎学力の向上につなげるのかが目的であって、公表の方が成果が出るなら検討に値する。
 終了後の記者会見で私はエールを送ったが、知事は更に批判を強めたようでお望みなら大いに論戦したい。

hagiuda1 at 19:56|Permalink

2008年12月12日

■閣僚会議に出席

kakuryoukaigi 各社世論調査の内閣支持率の低下が一斉に報道され、党内がざわめく一週間だった。
 二次補正予算提出の見送り等が、総理のリーダーシップを疑問視する声に繋がったとすれば、やはり私達が心配した通りになってしまったと悔やむ。
 「速やかな政策実現を求める有志議員の会」は、既に倒閣運動のように先鋭化した先輩方もいて何かと誤解をされるが、国民には予算案の「30日ルール」も60日の「みなし否決」も「2/3の再議決」も会期をまたぐ「一事不再議」といった国会ルールも良く分からないと思う。だからこそ「提出の見送りは成立を期す為」という説明の機会を求めたのだが・・・。

 いずれにしても一つ一つの実績を重ね、信頼を回復する以外にウルトラCはないだろうから、目の前の政策をしっかり進めていきたい。
 そんな中、私も昨年まで党内閣部会長代理として取り組んできて「青少年育成施策大綱」の5年目の見直しを迎え、関係閣僚会議に諮る事となった。
 大臣がノーベル賞授与式、副大臣が電車のトラブルで出席が危うくなり、宿舎にいた私が緊急事態対応で急遽出席要請を受けた。
 院内の閣僚会議室への出席はもちろん初めてで、関係閣僚として発言の機会もいただき、緊張の中で無事任務を終えた。
 終了後の懇談会ではいつになく真面目な私に鳩山総務相が「いよいよ萩生田が大臣を追い出したのか?」と冷やかし、総理は「青少年政策ってのは萩生田政務官のような不良の気持ちがわかる奴の方がキメの細かい対応ができていいな」とお褒め(?)をいただいた。
 朝8時から閣僚がこんな熱心な会議をしてる事を私も恥ずかしながら初めて知った。
 内閣の一員である責任を新たに、来週の予算決定に向け徹夜の攻防戦が始まる。

hagiuda1 at 19:19|Permalink

2008年12月06日

■ロンドンを訪問

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 2012年のオリンピック開催地であるロンドンを訪問した。
 IOCによる今夏の北京五輪の検証会議が行われる為、各国の代表が集まる機を捉え東京招致委員会の河野事務総長一行とも合流し、我国への協力要請も兼ね様々な会談を重ねた。

 韓国の李委員長と共に建設中の会場視察を行ったが、最も感心したのは大会終了後のレガシー計画で、例えば9万人のメインスタジアムは終了後2.5万人規模の陸上競技場に客席を減らす設計になっており、施設の維持費を下げ利用率を上げる工夫がなされている。「せっかく作ったのに・・・」と思うがサッカーやラグビーが盛んなロンドンでは既に市内に同規模のサッカースタジアムを有しており、陸上に特化する事で市民の支持を得やすくした。又、バスケット大会の行われる体育館等は、組立式で終了後は郊外都市へ移設される。開催エリアだけでなく、オールロンドンを意識した取り組みは市民のモチベーションを上げる気遣いが窺える。五輪を一過性のものにせず市民皆スポーツの気運にする試みも随所に見られ、文化・メディア・スポーツ省の外郭として「スポーツイングランド」「UKスポーツ」「ユース・スポーツ・トラスト」といった団体が学校スポーツ、地域スポーツ、職場でのスポーツ振興の為、環境整備や指導者養成等のトータルコーディネイトをしている点は実に見事だ。ただ参考にならないのは年間経費を宝くじの売上げから着実に得ている点で、我国のtotoとは比較にならない羨ましい財政基盤を有している。

 パリに絶対勝てないといわれた事前の予想を覆したロンドンの緻密なプロポーザルと、当時のブレア首相の行動力、王室の品の良いサポート等、学ぶ事の多い会議が続いた。

 もう一つのミッションは2012年の日本選手団の事前キャンプ地として郊外にあるラフバラ大学を借りる交渉だ。国内の体育指導者養成や、五輪選手も数多く輩出している同大学は、広大なキャンパスの中に本格的な競技場、200室を超えるホテル、スポーツサイエンスやテクノロジーの研究室も設けた、ナショナルトレーニングセンターさながらの学校で驚くばかり。研究室では選手の靴の開発やウェアの素材、ボールの新製品等の研究がアディダスやナイキ、リーボック等世界のスポーツブランドと共同で行われている。ちょっと誇らしかったのは、そこで活躍する機械類は全て日本製で、我国の技術力の高さを改めて認識する事ができた。

 既にカナダ、韓国等5ヶ国からオファーが来ているが、理事長も学長も「是非日本を第一に受け入れたい。オリンピック期間だけでなく長いスパンで学術や技術で協力したいし、学生の交流も期待したい」とラブコールを受けた。政府代表とは言え予算を預からずに交渉するのだから、他の省庁の外交交渉とはかなり段取りが異なるが、タイムリミットが来月なのでまずはお借りする方向で再会を約束した。ちなみに2016年東京になった場合、イギリス選手団に同様のサポートができないか要請があったので、「私の地元は22の大学のある学園都市で宿泊施設も豊富、全ての競技に対応はできないが、是非八王子でキャンプを」と薦めると大喜びで無事会議は終わった。

 本市に限らず80を超える三多摩の大学群と、各自治体施設の組み合わせによって三多摩らしいバックアップで五輪を盛り上げられたらオール東京になるのではないかと確信した。

 駆け足の出張で時差ボケのまま帰国の途についたが、改めて各国の反応は上々で、異口同音に言われた事は「日本、そして東京できちんとしたオリンピックが開催できる事は誰も疑う余地はない。問題は2016年以降、日本がアジアや世界にスポーツを通じて何をしたいのか? してくれるのか? に期待が集まっている。豊富なメダリスト達がその後のキャリアを海外の指導等で活躍したり、後進国の体育指導に力を貸してくれたりを世界は注目している」「それが北京との違いでは?」等々発言に目を覚まされる思いだった。

 来年2月の立候補ファイルの提出を控え、競技施設や宿泊施設、交通インフラ、治安や環境ばかりに気と取られていたが、世界の健康や体力向上、福祉に対して何をすべきか? 来週から改めて協議を重ねたい。
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hagiuda1 at 13:46|Permalink