2009年05月

2009年05月29日

■修学旅行をあきらめない

 心配された新型インフルエンザの感染拡大も、とりあえずの収束を迎えつつある。
マスコミはこれ見よがしに政府の対応が過剰だったと批難をするが、海外では死亡者も出る中で初めての国内感染に対し慎重の上にも慎重に対応した初期対応はやむを得なかったと思う。環境衛生にもすぐれ検査機能も備蓄薬もしっかりシミュレーションしていた事が大難を小難に抑える事ができたと私は評価したい。もちろんこれで終わりではなく、秋から冬にかけ本格的な風邪のシーズンを迎える訳だから、更に大事をとり文科省はもっと短時間で結果の判明できる検査キットの開発にかかった。

 さて、連日のように知事や教育長等がインフルエンザの今後についての要望や陳情にお見えになっている。特に修学旅行のキャンセル料を何らかの補填をしてほしいとの要望があるが、一時的に中止の判断をした事はやむを得ないし是とするが、なぜ延期ではなく中止なのか私には理解できない。事は子供達にとって一生の思い出となるかけがえのない体験学習だ。「お宅の県は夏休みは無いのですか?まだ5月で新学年が始まったばかり。日程の組み換えをしても夏休みの短縮をしても無理なのか?」と聞くと学校現場の忙しさだけを誇張し、そこには子供の視点は全く無い。

 JRや旅行業界を廻って「不測の事態で延期した旅行は新規の提案をしてキャンセル料は発生しない努力をしてほしい」と要請した。宿側だってキャンセル料で穴埋めできる内容ではないので宿泊してくれた方がいいだろう。もちろんシーズンによっては色々問題が生じるだろうが前向きに取り組んだ結果、足が出てしまったので国に応援してほしいという方が気持ちが良いし何とかすると校長会や教育長会で訴えた。既に地域活性化交付金を万一の場合、キャンセル料に使えることも決めた。

 それにしてもいつから運動会も修学旅行も一学期になったのかと改めて思う。総合的学習の時間や道徳が運動会や文化祭の準備に使われる実態も好ましくない。教育現場に政治の目が注がれない時代が長かった為に行政や教員の都合を優先する事があったとしたら改めていかなくてはならない。新型インフルエンザはそんな事も気づかせてくれたのかも知れない。

「中止ではなく日程変更をして実施するように」本日全国の教育委員会に通達を出した。


hagiuda1 at 19:02|Permalink

2009年05月22日

■「チーム八王子」連携プレー

 新型インフルエンザ東京発症の第一号が八王子市在住の女子高生となり緊張が走った。

 ニューヨークから帰国した市内の女子高生は機中から発熱を訴え、入国時の簡易検査では陰性だったが帰宅後も発熱が続き翌朝発熱センターへ相談を入れ、その後病院から検体を感染症研究所へ送る事となった。この時点で早々に市は対策会議を開き結果待ちの段階から私も国・都・市の間に入り市長らと対応を協議した。

 刻一刻と状況が変わる中、市も冷静に対応ができたのは手前味噌な話になるが政府に私もいて的確な情報収集ができた事だと思うし、又、三人の自公与党都議が都の状況を連絡を取り合い迅速な対応ができたからだと確信する。「政治を一つのチームで」という近年の私達の取り組みは街づくりのみならずこういう場面でも「成功例」である事を市民には是非知ってほしい。

 深夜の記者会見に臨む市長には学校閉鎖等、過剰な対応は必要が無い旨など、文科省の方針も伝え翌日の混乱を防ぐ事ができた。

 この政治体制を守る事は市民の安心安全を守ることにもつながる事をアピールしたい。

 さて、入院中の高校生はもちろんご家族もさぞ困惑され、心配された事と察する。
夢を抱いてニューヨークの国連本部での模擬国連に参加をしたとのことだが気の毒にも感染してしまった。この学校の他5校の日本からの生徒が参加し、日本の高校生のレベルには各国からの評価も高い。幸いにして渡米前から学校や生徒はインフルエンザリスクの相談をし又家族も加わり、万一の対応策も検討していた事や的確な帰国後の対応で感染拡大を限定的なものにとどめる事ができた。

 涙ながらに謝罪する校長の姿に生徒を預かる教育者の真髄を感じた。唯一我省の渡航自粛要請を聞き入れてもらえなかったことが残念だが一連の学校の対応は是としたい。

 高校生には一日も早い回復を願うと共にかけがえの無い国連での経験をこれからの学生生活に、そして地元でも活かしてほしいと願う。


hagiuda1 at 17:35|Permalink

2009年05月15日

■旧田中派 民主党代表選

日経CS 平成21年度補正予算が衆議院を通過した。

 民主党は13日に党首討論、その後採決という国会対策委員会間の暗黙の了承を反故にしていつものように「審議時間が足りない」とゴネて退席し、与党と共産党だけの採決となった。最も小沢代表の辞任に伴う代表選準備の為、「予算が通過をしたら速やかに代表選を」と公言していた訳だから、採決の前に代表選日程を土曜日に決める用意周到ぶりを見れば、13日を承知していた事は賢明な国民には解かるはずである。

 民主党とすれば折角、国民に開かれた代表選で党の政策をアピールするチャンスなのにあえて週末、地元へ帰さずに投票に持ち込むあたりがさすが古い自民党を引きずる小沢代表らしい手法だ。

 元々自民党の金権体質が金丸事件でピークに達し、党内からも政治改革の声が上がり、新党ブームで看板だけを付け替えた旧田中派の皆さんが、政治資金共々引継ぎしたのが新生党であり田中政治の流れを継承する小沢氏、そしてその後継を鳩山、岡田両氏が争うのだから、旧田中派の内部人事を彷彿させる。圧勝と言われた鳩山氏に対し、イメージとジャスコを始めイオングループの支援欲しさに寝返る衆議院議員が多い事に嘆く民主党議員の話も聞こえてくる。

 どちらになっても粛々と政策を遂行し、来たる時に備え準備を進めるのみだ。

 さて、今週は安倍元総理、塩川元財務相等と共に日経CSの政治番組に生出演した。小沢辞任の突発的な事件もあり、又、元総理と一緒という事もあり、当初番組が用意をした「国家観」の話までは深く入れず、発言の機会も少々だったが、良い経験をさせていただいた。

 生意気にもバラエティには出ないと宣言した以上、ニュースや報道番組に限ってこれからも出演して行こうと思う。次回はオリンピック招致がテーマの時に出させていただく事になった。
学生天国

hagiuda1 at 18:47|Permalink

2009年05月08日

■就職協定復活

要請 ゴールデンウィークが終わり平成21年度補正予算審議が始まった。カレンダー通りに委員会開催を求めた与党に対し民主は色々と理由をつけ結局は連休明けとなった。「一日でも早い景気対策が求められる状況では連休返上でも」との声も与野党共にあったが選挙対策が優先された形だ。私はインフルエンザ対応含めて省の緊急事態対応で待機を命じられ携帯電話を肌身離さず地元の祭礼やスポーツ大会、挨拶廻りにかけまわった。

 薬王院での高尾講にも出席を予定したが高尾周辺の観光渋滞にはまり途中で断念して次の日程へ向かった。ミシュラン効果を歓迎したいが、これほど混雑が続くとリピーターが少なくなるのではと心配する。
合間では厚労省と共に中小企業団体連合会などを訪問し補正予算の説明と合わせて内定取消し等の改善方要請行動を行った。

 異常ともいえる就職活動の前倒しで大学生は専門課程の3年次から会社廻りを始める。平日であっても授業を休んで説明会への出席を求められ落ち着きの無い生活が続いている。内々定が出れば出たで4年生は卒業の為だけに単位を重ねるのでは一体何の為の高等教育なのか?という議論はかねがね続いていたがここへ来てその学生たちが今度は内定取消しの悲哀にあっている。

 しかも来年、再チャレンジをしたくても大手企業の大半は新卒採用を条件付けしている為受験さえ出来ない。その為、私学などではわざと単位を落とし留年する学生の姿も珍しくなくなった。どこかでこの歪みを是正しなければ本来最も専門性を身につけるはずの大学生が就活だけで社会へ出る事になるだろう。大臣を中心に就職協定の見直しを文科省としては強く主張し厚労省や経団連とも協議を重ねている。規制改革は大切だが社会に出たことの無い学生が企業の都合で振り回される現状は変えるべきであり最善を尽くしたい。
サッカーお祭

hagiuda1 at 17:47|Permalink

2009年05月01日

■フェーズ5

taisaku 文化庁長官表彰を機に配給会社にお願いした「おくりびと」が26日、一日だけ借りることができ、昼夜2回の上映で四千人の皆様に参加いただき15回目の映画会が無事終了した。初めての日曜開催で親子で参加してくださった方もいて第一部のセレモニーに飽きてしまったお子さんが「まだ始まらないの?」と親に聞く姿を見て出来るだけ短く国政の報告をした。学校の環境が変わる話に小学生も理解をして帰りには握手を求め声をかけてくれた。子供たちの為にも補正予算を通さなくてはならないし何より議席を守り引き続き取り組まなくてはと決意を新たにした。

 さて、恐れていた新型インフルエンザが猛威をふるい、WHOは警戒度をフェーズ4から5へと引き上げた。既に感染は13カ国に拡がり死者も200名に近づくが元々メキシコでの発症がいつからだったのか?既に死亡した人の中にウイルス感染は他にいなかったのか?等、保健衛生も検査のクオリィティ含めて不透明な部分があるのも否めない。

 政府は28日に対策本部を設置し深夜まで関係各省が対応策の協議や万一、国内で発症した場合のシミュレーション等を詳細に検討し持ち寄った。文科省内にも塩谷大臣を本部長とする対策本部が置かれ私も副本部長として関係部署との協議を重ねている。メキシコを始め海外の日本人学校の現状把握、留学生の対応、修学旅行の中止、タミフルの備蓄数や大学病院での熱外来や隔離病棟の確保、はたまた学校給食で豚肉メニューをやめる過剰な対応で風評被害が起きないように等きめの細かい対応をしている。

 米国帰りの女性はシロでほっとしたら、今日は朝から修学旅行でカナダから帰国した横浜の高校生が「感染疑い」となり主戦場は文科省へ移り、断続的に会議が開かれている。国立の感染症研究所での結果待ちだが、クロとなれば28日以前の帰国者の追調査をしなくてはならず重大な局面だ。地元の予定も色々あり複雑な心境だがここは政府の一員として霞ヶ関でふんばる事をご理解いただきたい。
 
 このブログを掲載する頃にはシロとなっている事を祈る。
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hagiuda1 at 17:51|Permalink