2011年11月

2011年11月25日

■いちょう祭り

IMG_7540 第17回を迎えた後援会主催の映画会が場所を新市民会館オリンパスホールに移し、盛大に開催された。
以前も触れたが、本当は在任中に力を注いだ再開発事業だけに真先にお披露目をしたく、オープン直後の6月に予約をし準備をしたが、3月の震災を受け停電等の影響を考慮しこの時期に延期となった。もっとも35mmの映写機がないという不測の事態も加わっての事だったが…(H23/5/27『似て非なるもの』参照)
主催者としては初めて使うホールで導線等の使い勝手がわからず随分とまどったが、実行委員会の皆さんが念入りに下見や準備を行い、エンディングロールで3F→2Fを退場誘導をした為、大きな混乱もなく、無事終了する事ができた。
又、椅子のすわり心地やどこからも舞台が見やすい等参加者からの評判も上々で改めて国政の場から後世に残す良い仕事をさせていただいた事を誇りに感じた。オリンパスのネーミングライツが渦中にあるが、今後様々な文化が発信される施設になる事を願いたい。

 復興支援と大正100年をテーマに開催された第32回いちょう祭りは一日目は雨にたたられ出場者もびっしょり、お客様の出足も悪く、心配されたが翌日は朝から晴天で30万人以上の人出で賑わった。
私も各ブースを巡って激励をしたが今年は宮城県の女川町支援プロジェクトを市民団体の皆さんが進めていただき特産の直売等の出店が実現した。私が党の青年局長時代の中央常任会議の副議長を務めてくれた当時の須田県議が直前に町長に就任した縁もあり電話でイベントの状況を報告し併せて都での瓦礫処理の依頼の相談も受け、早速対応させていただいた。それ以外にも先月訪問した福島の野菜直売所等いくつかの被災地関連の皆さんも賑わいに喜んでいただき、ヨサコイのステージにも拍手を送ってくれた。
八王子の持つ市民力を改めて感じた「いちょう祭り」であり、携わっていただいた多くの関係者、ボランティアの皆様にも感謝をしたい。
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hagiuda1 at 20:34|Permalink

2011年11月18日

■サッカー 日本対北朝鮮

 22年ぶり平壌で行われたサッカー日朝戦は0-1で日本が惜敗した。終始闘争心を切らさずに攻めに徹した北朝鮮選手の戦いぶりは明らかに日本より優勢であり、素直に賞賛したいが、開催国としてのマナーの悪さは一体何なんだろうか?前日の入国時には不当な審査で選手が4時間も空港に足止めされ、練習時間はわずか30分に短縮。日本からのサポーターも5万人収容のスタジアムで150人に制限され、国旗・幕・鳴り物禁止、席を立つ事も許されなかったそうだ。国歌斉唱ではスタンドの大ブーイングで君が代をかき消す非礼。そもそもFIFAの定める規範意識の高さは選手のみでなく、開催国やサポーターにまで及ぶものでこのような不公平開催をなぜ認めるのだろうか?政治情勢がどうあれ崇高なスポーツマンシップに裏づけされているはずの国際ルールやマナーが守れないとすれば、その仲間に入る資格はないはずで、今後FIFAが厳しい制裁を与えるのは当然だ。

 奇しくも34年前の昭和52年11月15日は13才の少女、横田めぐみさんが中学校でのバトミントン部の帰りに拉致をされ、新潟の海岸から北朝鮮に連れ去られた日でもある。めぐみさんも彼の国のどこかできっと日本選手を応援していたはずだ。政権交代以降、拉致問題を政府が真剣に対応しているとは思えない。厳格なスポーツの世界でもルールを守れない国に対して必要なのは対話ではなくまずは圧力だ。サポーター席の確保やマスコミの同行数、国旗の持ち込み等「言っても無駄」と最初から諦める政府の姿勢は拉致問題を含め、北朝鮮に間違ったメッセージを与える事になる。少なくとも私が文科省にいたら「ならば第3国での開催」をFIFAに対して徹底的に主張し、正式議案に上程してでも条件を変えたはずだ。審判がいるスポーツ外交でもまともな交渉が出来ない今の政府が審判不在のTPP交渉で国益を守り、伸ばす事ができるのだろうか?
ましてや、国賓として訪日中のブータン国王夫妻の宮中晩さん会を閣僚4人が欠席し、防衛大臣にいたっては政治資金パーティーで「宮中よりこちらの方が大切だ」とスピーチしたというから非難の言葉もない。こんなことではアジアの親日国からの信頼も失い、皇室を尊ぶ国柄も崩れていく。


hagiuda1 at 14:53|Permalink

2011年11月11日

■オリンパスホール

IMG_7363 市民文化祭の一環として八王子祭囃子連合会の発表会がいちょうホールで行われ、創設以来の名誉顧問としてご挨拶の機会をいただいた。今年は東日本大震災の影響で八王子祭りが中止され、各団体とも不完全燃焼の夏だった為、このステージへの思いも一入。本来なら全ての会員に舞台の機会を与えたいが、なにせ24団体と大所帯となり、ゲストを含む8団体が自慢の演奏、演舞で盛り上げた。
 通常はこの時期、いちょうホールの土日の利用競争率は高いのだが、今年から南口の新市民会館「オリンパスホール」が加わった事で行事が分散され、充実した文化祭が行われている。

 さて、ネーミングライツで向う10年間オリンパスホールと名付けられた市民会館だが、そのオリンパスが大変な事になっている。
 「1990年代の有価証券投資での巨額損失を穴埋めする為に不適切な処理があった」と、社長が記者会見で報告した。今後、証券取引等監視委員会が調査に乗り出す事となり、東京地検特捜部も重大な関心を寄せている。市内には関連企業も数多く、多くの従業員も生活しており、上場廃止ともなればホールを含めた本市へのダメージも否めなない。
レンズやカメラからスタートした同社だが内視鏡では世界シェアの7割を占める技術力を持ち、多くの人々の命を救い、健康を後押ししてきた企業だ。バブルに陶酔した一部の不道徳な経営者のつけを社全体が払うとすれば、真面目な従業員は気の毒だ。ましてや一流の監査法人が外部監査をしていながら20年以上も発覚しない、又指摘をしても契約を切られるなどが事実とすれば、国際社会における日本企業全体の信用を失墜する事にもなる。ここは一日も早く、事実関係を明らかにして、再出発する為にも日本らしいけじめの文化を世界へ示すべきだ。

 資源のない我国は今後も世界と伍していく為にも科学技術力で勝負をしていかなくてはならない。オリンパスは誇らしい成功例だったはずなのに製品の失敗ではなく投資の失敗、経営の失敗で失うものは大きすぎる。本市と深い縁のある企業として技術で前進する創業の原点に立ち返って再生を期待したい。


hagiuda1 at 17:45|Permalink

2011年11月04日

■独りよがりの分権

 衆参の代表質問では野田総理の棒読み答弁が続いている。四日間で閉めようとした前国会からもう一か月以上も経っているのに、同じ質問に対して「すみやかに」を連発している辺り、多分前回の答弁を覚えていないのだろう。役所の答弁書の丸読みで自身の想いや言葉で答えていない為、論戦を聞いていても伝わるものがない。どうやら「準備不足」は閣僚だけでなく総理もらしい。

 自分の言葉といえば、行政のシステムも歴史的背景も学ぼうとせず、ただポピュリズムに走り、市民を煽ってごみ処理委託費を「ムダ遣い」と称して当選した小金井市長がわずか半年で辞意を表明した。
当選直後から三多摩の各種会合では心配をしていた事で、自区内に処理場を持たない小金井市は、市内から発生する可燃ごみ約1万3500トンを近隣の自治体や一部事務組合に委託をしてきたが、その費用を無駄と言われては各市が反発するのは当然だ。市長会でも先輩方が早くから修復へ向けアドバイスをしてきたが、あまりにも政治を知らずに市長になってしまうと自分が万能の王にでもなったつもりになるらしい。

 昨今、分権や地方の時代花盛りで、私も地方政治家出身としてその目指す方向を否定するものではないが、それをいうなら、「地方自治体のスタンダードを底上げし、基礎的自治体課題は自己完結できる環境を前提にすべき」と在任中から訴えてきた。

 都立八王子小児病院の移転問題が生じた時、私も含め市を挙げて反対を唱えたが、色々精査をすると都立病院がたまたま八王子市内に在ることに甘えて、本来、自治体が行うプライマリーケアもすべて依存している事が見えてきた。広域高度の二次小児医療を提供し、多摩の子供達を守る施設が、八王子市民だけの風邪や腹痛で占領され、機能が発揮できていない部分も多分にあった。その後は医師会の努力で、夕方からの準夜間の救急を夜間診療所に開設したり、東京医大・東海大の中核病院での小児救急24時間輪番制や、南多摩病院、小児病院跡地施設への小児科設置等、問題発生以前より質・量的にも充実を図る事ができた、もちろん都の継続的な支援も取り付け、NICUや医師派遣費を負担してもらっている。看板が無くなった事で不安を抱く市民はまだいるが、広い市域をカバーする小児医療のネットワークを作ったことは全国からも評価を頂いている事例だ。

 医療も福祉も環境も他所の市の借り物で済ませ、奇をてらった独自の政策・パフォーマンスで注目だけを集める選挙目当ての行政手法を改める為にも、きちんとした基礎自治体の行政サービス・スタンダードを国が定める必要がある。

 中央線の複々線化等、小金井市には近隣と足並みを揃えて取り組んでもらわなければ困る案件も数多くある。出直し選挙では三多摩の一員としての自覚ある市長が誕生する事を願う。


hagiuda1 at 17:33|Permalink