2012年06月

2012年06月29日

■同床異夢


 消費税増税法案では民主57人が反対票を投じ、欠席・棄権を合わせると造反議員は72人。実に民主党代議士の4人に1人が反対した事となります。早速、我党からはやれ謝罪せよ、やれ処分を厳しくせよとクレームの声に、野田総理は「他党からとやかく言われる筋合いは無い」と開き直りました。法案提出した政府が与党からこれだけの造反を出した以上、批判は当然で、総理は真摯に受け止めるべきです。一方、小沢グループは「マニフェストに無い増税をするべきではない」聞きようによっては正しく聞こえるが、ならば法案提出前に党内で揉めれば良い事で統治能力なき民主党はもはや党の体もなしていません。
一方、同床異夢の10%に手を貸した自民党の責任も大です。私達が外から唱えた増税前にやるべき事、「目に見える行財政改革」、「議員定数削減」、「デフレ脱却」、「成長戦略」そして何より「2009年民主マニフェストの撤回」。民主党政権を倒した上で、これらを出来ずに増税だけを先行する政治を許せば民主党と同じになってしまいます。同志の皆さんとはその意思を確認しあいました。

 敗戦直後から西部事務所の皆さんが中心に企画をしていただいている旅行会が3回目を迎え、今年は被災地支援を兼ね福島を訪問しました。宿泊先のスパ・リゾートハワイアンズではフラガールの皆さんの素晴らしい舞台に魅了されましたが、その前の宴会ではバスごとに選出された腕自慢の代表方々の歌や踊りで盛り上がりました。行きの車中で決めたというのにCDや衣装、かつら(?)まで持参している皆様に頭が下がります。中でも7号車の皆さんは本場に負けじとフラを披露いただきました。来月7回忌を迎える私の母も元気な頃、お仲間に入れていただいていた皆さんで「お母さんの分まで次は頑張るわよ」と激励をいただき、胸にこみ上げるものがありました。

 ちょうど命日だった美空ひばりさんの遺影碑のある塩屋崎を訪ねましたが途中の家々は基礎だけが残り、誰もいなくなった小学校の校舎には今なお瓦礫の山が積まれたままの状態になっており、復興の進まぬ現実を目の当たりに改めて政治の責任を痛感しました。
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2012年06月22日

■高尾山学園

 国会は会期末の党首会談、税と社会保障関連法案の採決を見送り、9月8日まで79日間という異常な延長を決めました。月曜日の党全体会議で私が申し上げた、「国民との約束を守らない民主党が自民党との約束を守るわけない。」やっぱりでした。ややもすれば解かりにくい妥協を「解散を待つ皆さんの為だ。」と恩に着せる執行部の言い訳にされないよう私達のことはいいですから夏休み返上でしっかり議論していただき必要な法案を成立される事を望みます。

 それにしても民主党のまとまりの無さ、幼稚な政争は目に余ります。同時に自民党もかつてこういう醜態を晒していたかと思うと恥ずかしさがこみ上げます。外から見たこの間の貴重な経験で自分達があの場に戻ったらしっかりやり直そうと落選組の「奪還の会」で申し合わせました。

 八王子市が10年前から国の構造改革特区の指定のもと取り組んでいる不登校児の為の小中一貫校・高尾山学園の視察にお邪魔しました。許認可に向け都議会での質疑やその後の調整、文科省での支援と、誰よりも中身も実態も承知はしていたのですが、前市長からは「デリケートな学校なので視察は落ち着いてから・・・」と言われ10年が経ってしまいました。何らかの理由で学校へ通えない子供達に卒業証書だけを渡して終わりにする義務教育を見て見ないふりをするわけにはいかない。そんな思いを実現すべくスタートしたこの学校は学習指導要領に縛られず、学年を越え授業も受ける事もでき、全国からも注目をされてきました。必ずしも設立当初の理想通りには進んでいない実態も否めませんが、卒業生の中には大学へ進み教員資格を取って来年から教師になる生徒も複数いると聞き嬉しく思いました。ただ普通学校よりマンパワー含め予算がかかる現実や教員の皆さんは一般の異動で配属される為、特別な知識や経験のない事、一部には学校行事や父母会などに中々参加してくれない親もいて、家庭へのメッセージや協力体制が構築しづらい実情など課題も山ほどあります。一日も早く国政へ戻って支援の追い風を送ってあげたいと念じます。
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2012年06月19日

■(番外) 全国支部長会議

 昨日の全議員、選挙区支部長合同会議での私の発言は3つです。
第一は三党合意の内容報告という大切な会議を土曜日の連絡、月曜の朝一、そしてわざわざ入り切れない狭い部屋でやる胡散臭い事をするな!

 地方の仲間は出席できませんし、対象者に合った器が用意出来ない政党では「入るを量りて出ずるを制す」の国の経営は出来ません。

 第二は自民党が2010年参院マニフェストに掲げた消費税10%と野田総理が思いつきで命がけとうそぶいている10%は前提条件もプロセスも目指すところも違うことを明確にすべき!

 民主党マニフェストの撤回もなく、バラ撒きを止めずに増税をする事は穴の開いたバケツに水を注ぐようなものです。
我が党は“デフレ脱却”、“行革”、“成長戦略”の柱を立てて、しっかりとしたロードマップを示して条件が整った時に初めて税負担をお願いすべきです。

 これには執行部も同じ問題意識でしたが「事実上マニフェストは撤回させた」と胸をはる自民党と、「守った」と言う民主党が棚上げという表現になったのは交渉を経験した私達には解かっても国民には理解されません。民主党との違いを明確に説明するべきです。幹事長からはやるべきことをしっかりやる、その上で必要な負担はお願いする順序は守ると約束がありました。

 第三はこれから命がけで戦いに臨み「政権奪還」を目指すのに選挙後の連立シミュレーション等軽々に口にするな!

 最初から過半数を目指さない事や政策の違いが埋まらずに数合わせをする事が「決める政治」にはなりません。
解散を急ぐばかり、本来の政策を見失えば何の為の選挙か意味がなくなります。
総裁も「頭がいくつもある政党と連立はありえない」と明言しましたが、これは頭が一つになれば連立もあるともとれてしまいますね。

 以上ご報告まで。さぞ現役の皆さん忙しいと思いきや・・・。写真は受付の案内板です。私が戻って立て直します。
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hagiuda1 at 12:09|Permalink

2012年06月15日

■安保理決議違反

 「税と社会保障の一体改革」を巡る与野党協議が大詰めを迎えようとしています。私は落選中の仲間「奪還の会」の緊急集会を招集し、「民主党マニフェストの撤回なき合意はあってはならない」との意見書を谷垣総裁に提出しました。ウソのマニフェストに負けた我々の思いも考えてほしいですし、ばら撒きを止めずに増税をする事は穴のあいたバケツに水を注ぐようなものです。デフレ脱却、国会定数、行革、成長戦略と言いたい事は沢山ありましたが今まで何を言っても返事のない総裁なのでここは、一点に絞って要望したところ珍しく「同意見だ」と返事がありました。果たして本当にぶれずに前進できるのか?後のない両党首とも本気度が試されます。

 中国が長距離弾道ミサイルの発射台車両やミサイル製造物資を北朝鮮に輸出していた事実が明らかになりました。中国側は例によって非を認めず「一般車両として輸出した」と白を切っているようですが、今年4月の軍事パレードを見れば一目瞭然です。
明確な国連の安保理決議違反であり常任理事国、自らがこれでは国際秩序は保てませんし、同時にこの事は我国が北朝鮮に輸出を含めた経済制裁をしていますが中国経由でいくらでも物を運べる証左ともいえます。
 重大な背信行為に対して我国は国際社会と連携して非難をするべきであり、こういう芽を摘むことが真の東アジアの安全保障に繋がると思います。

 高尾山のトイレが話題を呼んでいます。事情を知らないコメンテーターは「景観を損なう」とか「自然の中にこんな大きなトイレが必要か?」と無責任に非難していますがシーズンには女性トイレが90分待ちの列をなしていたのを知っているんでしょうか?二階建て、54室の個室は確かに壮大ですが中は地元木材を使った木の香りのする日本一のトイレと自負しています。串田さん、東村さんと共に都議会で高尾山頂までの上下水道の整備に取り組み、石森さん、相川さんが引き継いだ政治の成果を一度ご覧いただきたいです。


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2012年06月08日

■臭い物に蓋内閣

 「最強の布陣」、「適材適所」を繰り返し答弁した野田総理が内閣改造に踏み切りました。問責二名に加え、中国スパイ疑惑農相、競馬狂法相、選挙目当ての箔付け郵政・金融相も交代となり、さながら臭い物に蓋内閣といったところでしょう。驚いたのは民間から入閣の森本防衛相。安全保障の専門家として私達も何度も勉強会で講師をお願いしたり、麻生内閣では防衛大臣補佐官も務めました。
経済閣僚ならまだしも安全保障に民間人で有事の際に本当に対応が出来るのだろうか?400人も国会議員を抱えて一人も適任者がいないのは情けない事です。
もともと民主党の安保政策には厳しい批判をしていただけに違和感は拭えませんが復興支援に汗する自衛隊員を思えば今までの素人二人よりはまだましかもです。

 7回目となる東京ルネッサンス21モーニングセミナーは石原都政IMG_2541の筆頭副知事を務める佐藤広氏を迎えて「都の防災計画と八王子市ヘの期待」をテーマに行いました。4月に発表された都の直下型地震や立川断層地震の被災シミュレーションをもとに都の取り組みを語られましたがやはり最大のポイントは日頃の地域の絆でした。東北に比べ圧倒的に町会加入率や地域活動が希薄な東京では助IMG_2570
けられる人を助けられない危機を感じます。
公助では優れている東京でも共助の弱さをカバーする為町会・自治会・隣組の地域力の強化が今後の課題です。折角八王子市民の副知事がいる時代に出来る事を進めていきたいです。

 三笠宮寛仁親王殿下がご逝去されました。二度ほどお言葉をいただく機会がございましたが、八王子への感謝と環境の素晴らしさを親しくお話いただきました。
心よりご冥福をお祈り申し上げます。

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2012年06月01日

■乾坤一擲?

 野田総理と小沢元代表の会談は予想通りに決別したようです。毎日のように永田町にいる党の代表と元代表が会うだけで日本中、「世紀の会談」のような大騒ぎを海外メディアはどう見たんでしょうか?一方、谷垣総裁初め、党の執行部は「小沢切り」を事実上法案協力の条件にクローズアップしてしまいました。私は行財政改革、議員定数見直し、デフレ脱却、成長戦略とがセットでなければ安易な消費増税だけ先行ではダメだと党内でも主張してきましたのでこの事だけで政府と手を組む事はあってはならないと思います。2009年のマニフェスト撤回、国民への謝罪もなく、無駄遣いを止めず財源確保に走れば直ぐに一息ついてしまってこの国の体質は変えられません。増税分の使い道や複数税率、国と地方の配分等徹底的な議論を重ねて行く事は必要ですがプロセスなき結論を求める政治はまたどこかで破綻するのみです。
 会期末まで約3週間。農水省がらみのスパイ事件も明るみになった今、この政権のもと日本の大切な制度設計など出来るとは思えません。乾坤一擲は小沢会談ではなく選挙で掲げて欲しいものです。局面打開を期待します。

 恒例の都議・市議団との勉強会を党本部で行いました。テーマは石森新市長の目指す中核市移行(総務省)、被災地の瓦礫処理(環境省)、再生エネルギー事業(経産省・エネルギー庁)、来年の国体への対応と中学校の武道授業のあり方(文科省)でした。先月の都の勉強会に続いて参加した相川都議は「こんなにも国政・都政・市政が連携し、良く勉強しているとは・・・」と今さら我がチームに感心していました。民主党時代には一度もなかったそうです。いずれも本市にとっても重要な案件で共通の認識を持ちながら前進していきたいです。
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hagiuda1 at 18:00|Permalink