■はぎうだ光一の永田町見聞録

　スポーツ功労者文部科学大臣顕彰式が行われ、元プロゴルフ協会会長の長田力さん、元関脇・魁輝の西野政章さん、騎手の武豊さんら5名に顕彰状を送りました。毎年プロスポーツに貢献した各界からの推薦者を表彰するのですが必ずしもアスリートだけではなく、今年は競走馬の調教師として裏方を支えた中村均さんも選ばれました。モータースポーツからはカーレーサーの草分け高橋国光さんが受賞されましたが、高橋さんは小金井市生まれ。戦後、整備の遅れていた多摩地区を土埃をあげてバイクで走りまわっている時、偶然にも本田宗一郎さんの目にとまり、この道に入ったそうです。私の師匠でもある黒須前八王子市長が元レーサーだった縁で高橋さんの現役時代の活躍も存じ上げておりました。モータースポーツの話題で盛り上がりました。

　文科省の若手職員の皆さんが部署を横断し組織した「科学技術ワクワク挑戦チーム」の研究発表会が行われました。博士課程を目指す研究者のための環境改善や科学技術に興味を持ってもらう広報のあり方など5つのテーマに分かれて自由な討議を行い、中間まとめを発表してくれました。私からは、科学技術は特別な人のものではなく私達の生命を守り、生活を向上させ、経済にも好影響を与える国民すべてに幸福をもたらす礎である事を常に意識してアピールする事、そして若いうちに民間企業等、役所外の人との交流で現場感覚を磨く事をお願いしました。


　夏休みの短縮が全国の学校で実施される中、学びの保障の現場の状況を伺い更なる支援を検討する為、関係者の皆さんからのヒアリングを続けております。今週は日本PTA全国協議会、全国高等学校PTA連合会といった保護者の皆さん、小・中・高・特別支援学校の校長会の皆さんからそれぞれ現状の報告をいただき意見交換を行いました。リモートでの開催を提案したのですが、直接会って話をしたいとの要望をいただき文科省までお出かけ下さいました。
小中では現場の消毒作業が過重になっているとの指摘があり、有効性や散布範囲について地域の実情と感染状況を踏まえた見直しの要請がありました。また高校ではICT整備の更なる強化と受験生の不安の解消に向けて一層の支援を望む声などがありました。関係各部署にできる事から直ちに対応を指示しました。又、各種学校行事が中止になっている実態を踏まえ、例えば修学旅行は例年通りの期間や目的地を見直し、極論を申し上げれば卒業式後の年度末までの間でも良いから可能性を模索してほしいと要望しました。

＜おまけの一言＞
　ハローキティちゃんに「著作権広報大使」をお願いしました。著作権の大切さを国民の皆さんに知っていただく啓発活動に協力してもらいます。




※ITERの組立・据付開始式典


※要望活動


※2020日本の心と美の祭典全日本きもの装いコンテスト関東大会


※日本三大浮世絵コレクション The UKIYO-E

　教育再生担当大臣就任以来、初めてとなる教育再生実行会議が開かれました。「ポストコロナ期における新たな学びの在り方について」をテーマに、オンライン教育のあり方や新たな学級規模について来年5月を目途に提言をまとめる方針です。又、いわゆる秋季入学については現下の学びの保障の対応策とは切り離し、将来的課題として社会全体の影響などメリットやデメリットをじっくりと議論していただく事としました。


　丸山初等中等教育局長を文部科学審議官に任命する人事が閣議決定されました。幹部候補生として入省したいわゆるキャリア組ではないノンキャリア組の次官級ポストの登用は初めてとの事でニュースになっていますが、仕事ぶりや周辺評価を公正に判断した結果です。もっとも文科省では組織的な天下りや汚職事件で幹部候補の失職が続いた背景もありますが、これからは入省時の採用区分にこだわらず仕事で進路が開かれる役所、頑張る職員、誰にもチャンスのある文科省を目指します。幹事長代行時代に目指した「頑張る人が正しく評価される霞ヶ関像」の第一歩です。質疑の様子をご覧下さい。（参考H31・2・8予算委員会)

　地方議員から数えて約30年。毎年この時期の週末は各地の夏祭りや盆踊り大会をはしごする、真に夏の陣で、多い時は１日に20ヶ所以上を訪問した事もあります。地域の皆さんからは激励のみならず、厳しいご意見をいただく事もあり、私にとっては現場感覚を磨く良い機会です。今年は閣僚となり、ただでさえ地元へ戻れないと思っておりましたが、新型コロナの影響で八王子祭りはじめ全ての日程が中止となり皆さんに会えずに、さびしい夏です。地域の子供達も楽しみにしていたイベントが次々に中止となり本当に気の毒です。そういえば本来でしたら今日は東京オリンピックの開会式の日でした。一日も早い抗ウイルス剤、ワクチンの開発に向け研究施設へ追い風を送ります。

＜おまけの一言＞
　土曜日に練習に励む楢原中学校のバレーボール部を訪問しました。新型コロナの影響で、市の大会も中止、目標に頑張ってきた都大会も無くなりました。「皆さんが3年間流してきた汗は決して無駄ではない！」と激励しましたが、様々な部活に打ち込んできた中3生を思うと胸が痛みます。大臣メッセージのかいあり、幸い市では来月代替の卒業大会を実施してくれるとの事です。




※衆議院文部科学委員会

　民族共生象徴空間「ウポポイ」の開業記念式典に出席しました。ウポポイは、我が国の貴重な文化でありながら存立の危機にあるアイヌ文化を復興・発展させる拠点として整備が進められ、国立民族共生公園の中には文科省が所管する国立アイヌ民族博物館も併設されたナショナルセンターです。私自身、官房副長官時代に菅長官のもとで設計などに携わり、困難な時代も乗り越えてきたアイヌ協会の皆さんとの意見交換をさせていただいたご縁もあって、開園に立ち会えた喜びは一入です。


　式典前は鈴木北海道知事とウポポイの社会教育施設としての更なる活用策のほか、新型コロナ対応による休校後の学びの保障などについて話し合う機会を持ちました。私からは、前日に視察をした国立苫小牧工業高等専門学校の優秀な卒業生の約7割が道外へ就職する実態の憂いを伝え、ものづくり企業の誘致や起業支援を通じて道内での就学機会の拡大に向け共に取り組む事を確認しました。








　小惑星「リュウグウ」の物質が入っているとみられるカプセルを積んだ探査機「はやぶさ2」が本年12月6日に地球に帰ってくる事を会見で発表しました。正確には地球直近でカプセルだけを分離してオーストラリアの砂漠へ落とし、本体は次のミッションで他の小惑星に向かう予定です。6年間、総飛行距離50億キロを超える長旅から帰って、休みなく働かせるのは働き方改革の時代に気の毒ですが（笑）大気圏で燃え尽きた先機とは異なり、機体の状態も良く、新たな技術で進化したeco運転で燃料も充分残っているとの事です。
サンプル収集が成功していれば太陽系や生命の起源の謎に迫る科学的成果が期待できます。「それって何の役に立つんだ？」という方もいらっしゃると思いますが、その先には医療の発展や気象研究による防災・減災、新たな材料開発による産業振興など私たちの命やくらしを守り、便利な社会づくりに繋がっていきます。

＜おまけの一言＞
　伊吹元議長や大島議長をはじめ歴代文科大臣に一同にお集まりいただき意見交換会を開きました。元々は就任直後に計画したのですが、国会対応や新型コロナ対応も続きこの時期になりました。アフターコロナの学校のあり方や科学技術政策など今後の取り組みについて様々なご意見をいただきました。それぞれの立場でご支援いただいていることに感謝です。




※北海道出張


※文部科学省改革実行本部


※日米月探査協力に関する共同宣言署名式


※小池都知事面会

　熊本・鹿児島を始め九州地方を襲った記録的大雨により60人を超える方々が犠牲となりました。お亡くなりになられた方々のご冥福をお祈り申し上げると共に被災された皆様にお見舞い申し上げます。被害はその後、岐阜、長野へと広がり、文科省関連では、10日11時時点で児童生徒の直接の被害報告はありませんが、床上浸水や崖崩れなどで953校が休校、国宝を含む文化財の被害などが確認されています。情報収集と支援に向け、職員を直ちに被災地へ送りました。今後副大臣等を派遣することも検討しており、新型コロナ対応に続く休校で「学びの保障」に支障が無いよう教員の加配など具体的な復興支援策を急ぎます。

　アゼルバイジャン、タンザニア両国の新駐日大使が天皇陛下に信任状を捧呈する式典で侍立大臣を務めました。タンザニアは官房副長官時代に担当したTICAD6（第6回アフリカ開発会議）での関わり、アゼルバイジャンはレスリングや柔道でメダルを競う間柄、イスマイルザーデ大使は文科省の奨学金で筑波大学で学んだ日本通です。特別深い縁は無いのになぜ私なのかと思ったのですが、必ず閣僚一人が侍立する政府代表の役割としてのめぐり合わせでした。これをきっかけに両国との親善に力を注いでまいりたいと思います。


　東京都知事選挙と同時に行われた都議会補選では4選挙区全てで我党公認候補が当選する事ができ、都議会第2党となりました。知事選に独自候補を出さなかった以上、圧勝で再選を果たした小池知事に対しては我々党都連も、都議会も今までとは異なるスタンスでコロナ対策はじめ都民のための大切な政策を知事と協力して取り組んで行かなくてはならない責任があります。推薦をいただいた公明党との連携も深めながら来年の都議選本番に向け体制を整えてまいります。


＜おまけの一言＞
　インターハイ等の中止で代替大会を提案した第一号として高校生の空手リモート大会が行われ、文部科学大臣賞の授与式を行いました。男子は熊谷拓也君（世田谷学園高等学校）女子は堀場早耶さん（御殿場西高等学校）の2名です。今後も各競技で様々な取組みを応援します。




※大学入試のあり方に関する検討会議


※地元の行事

　新型コロナ対策に取り組む千葉工業大学を訪問しました。新たに、学長に就任された松井孝典先生は長く我国の宇宙科学研究に携わっていただき、同学には「惑星探査研究センター」を設置して「はやぶさ2」の研究にも参画いただいています。又「未来ロボット技術研究センター」（fuRo）の古田貴之所長からは研究の延長でパナソニックと共同で開発した次世代ロボット掃除機のデモも拝見しました。
入構や授業などで徹底した感染防止に取り組む一方で、全ての学生に食券の配布を行い、朝・昼・晩を学食で無料で提供する支援を行っていました。コロナで実家からの仕送りが滞ったり、バイト収入が無くなったりしてしまった学生に「飯の心配だけはさせない」という瀬戸熊理事長の親心からの発案。学生の皆さんからは味もボリュームも支援策も大好評でした。








　筑波大学附属久里浜特別支援学校と併せて国立特別支援教育総合研究所を訪問しました。知的障害を伴う自閉症のある幼児・児童が集まる同校は、隣接する研究所とあいまって全国から研修に集まる教育関係者への情報発信を行うセンター的機能も担っていただいています。一人一人の教育的ニーズに応じた特別支援教育の推進について研究者の皆さんと意見交換を行いました。







　海洋研究開発機構（JAMSTEC）を訪問しました。海洋地球研究船「みらい」の上で北極域研究の現状や展望について説明を受け、有人潜水調査船「しんかい6500」や自律型海中ロボット「AUV-NEXT」等を視察しました。終了後、若手研究者の皆さんと地球温暖化対策や海に沈む大量のプラスチックゴミへの取り組みなど研究課題について意見交換を行いました。私からは、「海洋研究は府省庁にまたがるが海の事はうちにまかせて！という意気込みで各省を束ねて幅広に研究を進めて下さい」とお願いしました。







　4月に入省した新人職員の皆さんとのランチミーティングは三密を避け、大臣室ではなく広い省議室でディスタンスを取っての開催となりました。学生時代の事、文科省を選んだ理由、仕事に就いての感想など一人ずつ発表していただき、私からも自身の生い立ちや政治家としての歩みをお話しさせていただいています。若者ならではの発想や奇抜な質問等にこちらも大変刺激になります。教育・科学技術・文化・スポーツいずれも未来を創造する役所として共に頑張ろうと激励しました。来週も続きます。

＜おまけの一言＞
　都議補選もいよいよ終盤です。最終日は三多摩の2選挙区（北多摩第3（調布・狛江）と日野）に応援に入ります。
北区　やまだ加奈子
大田区　鈴木あきまさ
北多摩第3　林あきひろ
日野市　西野正人
それぞれのご支援をお願い申し上げます。









※理化学研究所松本理事長ほか面会