2020年10月

2020年10月30日

■国立工芸館 移転

 地方創生の一環で北の丸公園から石川県金沢市に移転された国立工芸館の開館記念式典に参加しました。名誉館長には、日本の伝統文化や工芸の支援に精力的に取り組んできた元サッカー日本代表の中田英寿さんに就任頂きました。国立工芸館には、日本が誇る工芸都市である金沢の観光の中心地として、全国、そして世界にその魅力を発信して頂きたいと思います。
1.テープカットの様子

 その前日には、十一代大樋長左衛門さんが館長を務める「大樋美術館」と「金沢大学ナノ生命科学研究所」を訪問しました。大樋美術館では、ろくろを使わず、手でひねる大樋焼の作品を拝見し、改めて我が国の工芸の奥の深さを感じました。また、金沢大学では、山崎学長にお会いするとともに、若手研究者の方々と意見交換を行いました。
金沢大学では、優れた若手研究者が安定的な雇用の下で独立して研究できる「Jr.PI制度」を設けており、意見交換の中である研究者の方が、仲間と切磋琢磨しながら研究に没頭できる素晴らしい環境だと生き生きと語る姿がとても印象的でした。コロナ禍においても、科学技術の力を着実に育むことができるよう、予算の確保や制度の充実に努めていきたいと思います。
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 一億総活躍担当大臣、厚生労働大臣、経済産業副大臣とともに、経済4団体(日本経済団体連合会、日本商工会議所、全国中小企業団体中央会、全国商工会連合会)の皆さんに、新規卒業の皆さんの採用の維持や促進に向け、卒業・修了後少なくとも3年以内は新卒者と同等の扱いをすることなど柔軟な対応をお願いしました。今回のコロナ禍で就職活動にも大きな変化が生じています。例えば、都心の大企業志望だった学生が、地元に帰って中小企業に就職をしたいと思った時に、地元の情報が十分に取得できない場合もあると思います。各地域の(新卒応援)ハローワークとも連携を取りながら、採用意欲のある企業は、是非、積極的な情報発信をしていただきたいと思いますし、文部科学省も大学と連携してその取り組みをしっかりサポートしていきたいと思います。
第二の就職氷河期世代を生むことなく、希望した職業にチャレンジすらできず落ち込んでいる学生たちが少しでも希望が持てるよう、引き続き政府全体で経済界に要請し、学生の就職支援に取り組んでまいります。
経済4団体へ要請1


<おまけの一言>
 地元事務所の責任者として私の活動を支えてくれている大竹利明秘書の結婚式が行われました。新婦、貴衣さんも学生時代にはボランティアとして事務所で働いていただいたので、私にとっては身内のような二人です。本来は5月に友人や後援会の皆さんもお招きして盛大に行われる予定だったのですが、コロナ禍で延期となり、親族と事務所だけのお祝いとなりました。皆さんには引き続きお世話になりますが暖かく応援してあげて下さい。
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全国私立学校審議会連合会創立70周年記念式典3
※全国私立学校審議会連合会 創立70周年記念式典で挨拶


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2020年10月23日

■八王子発、宇宙へ

 聴覚障害者の方のアテンドで、音のない世界で言葉の壁を超えた対話を楽しむ「ダイアログ・イン・サイレンス」。この取り組みを学校現場で子供たちに体験してもらう実証授業が調布市立飛田給小学校で行われました。

 私も8月に体験させていただきましたが、もたもたした私達とは異なり子供たちはすぐに楽しそうになじみ、適応力の高さに改めて驚かされました。
声を出さないというみんなが同じ条件の中でのコミュニケーションでは、普段はおとなしい子が積極的にリーダーシップをとったり、子供たちの自己肯定感が高まったりするなど、先生方にもたくさんの気づきがあるそうです。終了後は早速、覚えたての手話やジェスチャーを交え、コミュニケーションをとり、コロナ禍でおしゃべり禁止の給食の時間が一変しました。

この飛田給小学校では、学校全体で「障害者理解教育」について年間計画を立てて取り組んでいます。その一連の取組の中でこのプログラムを取り入れることで子供たちの学習にとても厚みが増したと校長先生がおっしゃっていました。
今後こうした取組が各地に広がっていくための方策を考えます。
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 トヨタとJAXAが共同開発を進めている月面車の試作機「ルナ・クルーザー」を視察するため、地元八王子にあるトヨタ東京デザイン研究所を訪問しました。
7月に私とNASA長官で「アルテミス計画」における月探査協力の共同宣言に署名しており、日本の技術力を生かした月面車開発への国際的な期待も高まっています。実物大の映像や燃料電池、試作タイヤなどを拝見し、私も実物大模型の操縦席に座り、VRでの月面走行を体験しました。
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 八王子市をはじめ国道16号沿線には多品種、少量生産のものづくり企業が集積しており、このプロジェクトにはトヨタ、JAXAのみならず100社以上の民間企業が参画しております。壮大な夢の実現に向けて皆さんの技術を存分に磨いて欲しいですし、八王子発のオールジャパンのプロジェクトとして、ぜひ成功に導きたいと思います。

<おまけの一言>
 明日の国立工芸館開館記念式典に出席のため金沢市へ来ています。今日は金沢大学を訪問し、ナノ生命科学研究所を視察しました。
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※田野瀬副大臣より疫病退散絵馬をいただく

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※川村なおみ後援会 役員会

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※鈴木レオ後援会幹部 文科省訪問

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2020年10月16日

■中年の星

 10月14日未明(日本時間)、米国のブライデンスタインNASA長官ほか、日・加・英・伊・豪・ルクセンブルグ・UAEの8カ国の担当大臣により、アルテミス合意の署名式がオンラインで開催されました。
日本政府は、国際宇宙探査を目指すアルテミス計画への参画を既に表明しており、7月に私とNASA長官で月探査協力の共同宣言に署名しています。今回、各国と協調して宇宙探査や資源の取扱いなどの国際ルールに合意したことで、更なる国際連携が進むとともに、国だけでなく民間企業の参入も加速され、宇宙発の革新的な技術開発などが後押しされることを期待しています。
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 同日、自身3度目となる宇宙飛行を11月に行う予定の野口聡一宇宙飛行士とオンラインで対談をしました。
野口さんはスペースシャトル、ソユーズ宇宙船への搭乗に続き、今回は米国の新型宇宙船「クルードラゴン」の外国人初の搭乗員として活躍が期待されています。私のアルテミス合意への署名を受けて、「我々の活躍の場が次はいよいよ月に広がっていくんだという思いで、気持ちを引き締めている」との意気込みを語っていただきました。
野口さんとは初飛行の頃からお会いしており、私と同世代の「中年の星」です(笑)。「若い世代に負けないように食らいついていきたい」との抱負を頂きましたので、ぜひ「中年の意地」を見せて欲しいです。
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 石垣市議会の皆さんが国立天文台VERAプロジェクトの継続について要望にいらっしゃいました。先日、石垣島観測局のアンテナ施設や石垣島天文台を訪問し、地元八重山高校の皆さんからもプロジェクト存続への要望を頂いたところです。
今のプロジェクトは来年度で一旦終了する予定ですが、その後は貴重な観測体制を生かして、アジアの国々との共同観測など、取組をさらに前へ進める考えです。地元の皆さんにも、石垣島の美しい星空と共にあるかけがえのない財産として、引き続き応援して欲しいとお願いしました。
石垣市議会要望

<おまけの一言>
 皇居内にある三の丸尚蔵館を視察しました。現在の8倍の展示室を持つ新館の建設が進んでおりますが、皇室の持つ素晴らしい文化財を全国に貸し出してまいります。
三の丸尚蔵館2三の丸尚蔵館1



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2020年10月09日

■オリンピックレガシー

 第17回STS(Science and Technology in Society)フォーラムは例年、京都で開催されていますが今年はリモートでの対応となりました。
私の参加したセッションでは特に大学等の高等教育においてコロナ禍にあっても学びを止めない方策についてシンガポール、オーストラリア、アメリカ、インドネシア、アフリカ連合の閣僚や学長と話し合いました。オンライン授業の有効性は認めながらも教授等との対面による議論や授業終了後のクラスメイトとの語らいなどの必要性について触れ、大学こそが感染防止に配慮しながらハイブリッドな授業展開がはかられるべきであると提言しました。
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 自民党第51代青年局長牧島かれんさんが就任のご挨拶にみえました。長い自民党青年局の中で女性の局長は初めてとの事です。歴代局長は竹下元総理をはじめ多くの総理を輩出した我党の「若手の登竜門」と言われており、私も第41代局長を務めました。何より地方の議員との交流の機会が増え、現場感覚を磨く最高の機会です。牧島局長には「女性の感性も活かし新しい自民党創りに頑張ってほしい」と激励しました。
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 国内の高校で学びながらカナダの高校卒業資格を取得できるダブルディプロマ(DD)制度を導入した私立文化学園大学杉並中学校・高等学校を視察しました。
DDクラスの生徒は朝7:50の0時限から7時限まで1日8コマの授業があり、その中核となるカナダカリキュラムの授業のほとんどを英語で行います。単に英語で話したり聞いたりすることが目的ではなく、カナダ的な視点と日本的な視点をもって複眼的に考えをめぐらす事ができる国際人教育を目指しているとの説明を聞いて納得できました。学校生活はさぞ大変だろうと思い、声をかけましたが、学生の皆さんは「楽しい」と応えてくれました。毎日の授業だけでなく、放課後の部活動にも積極的に参加しているとの事でした。一定の経済的負担も伴う私学ならではの取り組みではありますが、今後こういったエッセンスを公立の学校にも展開できるよう検討したいと思います。
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 世界陸連のセバスチャン・コー会長が来日され、室伏スポーツ庁長官とともに会談を行いました。視察した新国立競技場を称賛され、「2025年世界陸上」の東京開催の提案を受けました。オリンピックレガシーとしては最高の大会ですが課題もあります。例えば国際大会では第一種の公認競技場が必須で、そのために国立と同等のサブトラックが必要です。オリンピック期間は神宮外苑のグラウンドの一部に仮設で対応しますが、終了後は元に戻す事となっており、資格を失います。2025年まで現状維持ができるか?あるいは「近隣に」とあるサブトラックがどこまで離れて良いか?コー会長に直接検討をお願いしました。
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<おまけの一言>
 八王子市の中心市街地にまち・なか施設「八王子宿」が完成し、お披露目がありました。花街の景観に配慮した黒塀仕様。1Fはトイレや休憩処、2Fは展示会や集会用に貸し出すそうです。歴史と伝統が評価され、都内初の日本遺産認定とあいまって更に町の魅力を磨いてほしいと願います。
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05文科省 萩生田大臣へ要望書提出
※要望活動

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※西川貴教さん 面会


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2020年10月02日

■沖縄訪問

 10月から文科省も新体制になります。スポーツ庁創設から5年間長官を務めていただいた鈴木大地長官が退任し、室伏広治新長官が就任しました。又、大臣室の責任者として一年間頑張っていただいた三木さんが文化庁へ、新しく岩間さんが赴任されました。新しいメンバーと気持ちも新たに頑張ります。
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 9月29日から10月1日にかけて、沖縄の文科省関連施設を視察しました。
初日は、日本最南端・最西端にある国立天文台VERA石垣島観測局及び石垣島天文台を訪問しました。現在、国立天文台では、石垣島を含む国内4局のアンテナを連動させて直径2300kmの巨大な電波望遠鏡をバーチャルに作るVERAプロジェクトを行っており、来年度で一旦終了の予定です。現地では、地元八重山高校の生徒6名の皆さんと急遽お会いすることとなり、プロジェクト存続に関する要望書を頂きました。
このプロジェクトはアジアの国々と協力すればさらに大きな成果が期待されるなど、私もよく意義を認識しています。日本が誇るべき貴重なプロジェクトを、さらに有意義な取組へと発展させるべく、前向きに検討を進めます。
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 また、石垣島天文台では、私も光学赤外線望遠鏡を使って土星や月を見させて頂きました。石垣の澄んだ空もあいまって、月の凹凸まで非常に鮮明に見え、とても感動しました。冬から春にかけては南十字星も見られるそうです。現在、年1万人に無料開放しているとの事ですが、特に都市部から訪れる人には魅力的な体験ですので、地元の旅行会社等とも連携して一部有料化や近隣でのグランピング施設整備による宿泊体験などぜひ観光資源として積極的に活用してほしい、と提案をさせて頂きました。
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 2日目には、沖縄科学技術大学院大学(OIST)を訪問しました。 本大学は尾身幸次先生が設立に尽力され、実は、私も大臣政務官はじめ様々な立場で関わっていたのですが、これまでなかなか直接お伺いする機会がなく、感慨もひとしおでした。
本大学はドイツ人のピーター・グルースさんが学長で、学生と教員の半数以上が外国人というユニークな環境です。海外から帰国した優秀な日本人も数多く在籍しており、若手の皆さんとの意見交換では、子育てをしながら夫婦ともに研究者を続ける難しさなどについて話を伺いました。家族の生活を含め、国内で安心して研究に没頭していただける環境の整備に向けて、引き続き全力で取り組みます。
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 今回は、これに加えて、石垣市立登野城小学校、国立沖縄工業高等専門学校、琉球大学医学部、沖縄ラフ&ピース専門学校、沖縄福祉保育専門学校を訪問させていただきました。皆さん大変熱心で、大変参考になる取組ばかりでした。皆さんのおかげで、今後の新しいアイデアがどんどん頭に浮かんできました(笑)。今回の視察に当たり、ご尽力いただいた関係の皆様に心より感謝申し上げます。本当にありがとうございました。
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<おまけの一言>
 「清和政策研究会との懇親の集い」では今年も私の関係でお付き合いいただいた皆様と「茶話会」を開催し近況を報告しました。パーティーには安倍前総理も出席され盛況でした。
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